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ワグネリアン全弟よりもダービー馬の予感!?/丹下日出夫

『POGの王道』でおなじみの丹下日出夫が、ダイジェスト映像とともに週末に行われた全2歳戦のなかから、今後クラシック戦線で有力になるであろう若駒たちをピックアップしてご紹介! 今回は毎年POGでドラフト上位に推されるラヴズオンリーミーの仔や、今年のダービー馬・ワグネリアンの全弟などが登場……でも、他にS級評価のダービー候補を発見!?(※評価はS〜Eの6段階)


■ファンタジスト(牡2・ロードカナロア×ディープインアスク)

3日(土):東京11R・芝1400m/京王杯2歳S(GII)/1分24秒7(良)

 小倉2歳から10kg増、たぶん計画的にだろう。デビュー戦から26kg増、474kgに馬体を増やしてきた。

 肉厚になったボディー同様、パドックでの気配もドッシリ。1000m通過・62秒9という、考えようによっては苦しい超スローも、ポジションを考慮しながら悠々の追走。3コーナーすぎ、残り4F。13秒2という妙なラップが登場したかと思ったら、続く3Fのレースラップは11秒7-10秒8-11秒0(3Fは33秒5)。上下動のある難しい展開を、あえて自らが作りだし、自身は33秒2でフィニッシュ。1分24秒7という走破タイムは、記録的だけなら「E」評価だが、上りはA級。2000mの皐月賞云々はともかく、1F延長も含め、2歳暮れの朝日杯FSへの進路は明確になった。

 2着のアウィルアウェイも、同じく10kg増。出遅れ、勝ち馬マーク、イン強襲も、狙っての進路チョイスだったように思うが、レース運びも心理戦も、今回は武豊にハナ差だけ分があった。【評価B/適性・芝1400m】


■シゲルピンクダイヤ(牝2・ダイワメジャー×ムーンライトベイ)

3日(土):京都3R・芝1600m/2歳未勝利・牝/1分34秒7(良)

 デビュー戦の京都マイルは1分34秒6で3着。仕掛けが少し遅れたか? ただ、終いの脚は、なかなかだった。時計もソコソコ速いが、メンバーレベルに疑問符。初戦は相手関係に恵まれたように思え、今回提出したnetkeibaの予想印は押さえの△としたが、一度使ったことで中団の馬込みでもポジションはしっかりと確保。1000m通過は59秒6のミドルペース、11秒9-11秒8-11秒4(3Fは35秒1)というレースラップを、馬群を割って34秒5でひと差し。前開催のAコースから仮柵を設置したBコースへと変わったが、決着タイムは1分34秒7、二度同じ時計で駆けた。

 ただ血統が悩ましい。兄弟と近親にブラックタイプがまったくおらず、クラシックの肝心のところでは脱落してしまう危険性があるが、体重は2kg増の462kg。適度に間隔をあけ牝馬限定マイルを目標にローテを組めば、桜花賞路線の馬券対象馬になる。【評価C/適性・芝1600m】


■カントル(牡2・ディープインパクト×ミスアンコール)

3日(土):京都4R・芝2000m/2歳未勝利/2分1秒9(良)

 全兄はダービー馬ワグネリアン。四肢や背中の長さ、シルエットも肌艶も兄ソックリ。お兄ちゃんも、ダービーのほんの前まで、イレ込み等々、パドックで危うい感じがした。弟も、胸に汗、後肢に白い泡がタラ〜リ。道中のエキサイトも仕方がないか。

 デビュー戦は不承不承、やむなしの逃げ。5F通過・1分5秒0の超スローに落としたものの、上りは11秒4-11秒3-11秒1。極端な上り勝負が逆に自分の首を絞める形になってしまった。

 だが、後塵を拝したサトノウィザードは、ロードカナロア×ブロードストリートという超良血。33秒3の超加速ラップを使われては2着も止むなし。

 二戦目も、うかうかとした仕草はあまりかわり映えがない。1000m通過もスロー。しかし今日は、あえて一完歩めをゆっくりと出し、道中頭は振るが、後方3番手でなだめ、残り4Fから11秒6-11秒6とペースアップ。内回りコースだけに、直線入り口に入った角度的には、首位までは少し厳しいかなとも思えたが、残り100mで先頭、最後は2馬身差フィニッシュ。走破タイムも2分1秒9にまとめ上げた。

 結果オーライ?――いや、加速はしているが、ラスト2Fのレースラップは12秒0-12秒2。他が止まったともいえるのではないか。

 喧々諤々、次走でまた様子を見たい。【評価B/適性・芝2000m】


■ラヴズオンリーユー(牝2・ディープインパクト×ラヴズオンリーミー)

3日(土):京都7R・芝1800m/2歳新馬/1分50秒9(良)

 全兄リアルスティールはドバイターフ優勝、プロディガルサンもオープンを張った。セレクトセール1億7280万で落札。兄たちも、セレクトやクラブの1歳募集ツアーで見てきたが、お目めはギョロリ。サイズは466kgと一回りコンパクトだが、身体のラインも気性もよく似ているなぁ。

 いざ実戦。ルメールとの意思疎通もしっかり、1000m通過・64秒2のスローにも、折り合いを欠くことなくフォームは伸びやか。当面のライバルであるアーデンフォレストを視界に置き、ラスト3F・12秒1-11秒1-11秒0という、正味2Fだけの上り勝負も、推定ではあるが10秒台の連続ラップでスパリと強襲。1分50秒9という走破タイムは平凡ながら、うーむ。使って筋肉が柔らかくなるか、硬くなってしまうか。ここが微妙な線引きになるが、この上りラップは、やっぱり血統馬ならではだろう。【評価B/適性・芝2000m】


■ダノンファンタジー(牝2・ディープインパクト×ライフフォーセール)

3日(土):京都11R・芝1400m/ファンタジーS(GIII)/1分21秒8(良)

「あれ?パドックは、あんなにチャカつく馬だったっけ?」

 6月の東京・新馬戦で、ごく近くで馬を見させてもらったが、2歳夏らしい若さは見せていたが、その時よりもなんだかイラついている。

 しかし、返し馬で川田がしっかりとコンタクトを取り、自分はどんな存在なのか。才能や風格を思い出させるように、前進気勢がおさまるのをゆっくりと待った。いい光景だな、いいジョッキーになったな。

 1000m通過・59秒1のミドルペースを中団外めでやりすごし、他馬の脚色と呼吸をうかがいつつ進めたが、直線入り口では、もう敵はいない。11秒5-11秒3-11秒4(3Fは34秒2)というレースラップを33秒8で串刺し。1分21秒8も、前半の流れを考慮すればまずまず。

 ただ、引き揚げてきたときは鼻の穴があかい。思ったより一生懸命走りすぎたかな? 阪神JFを使うとあれば、中間の調整過程は、しっかりと見定めたい。【評価B/適性・芝1600m】


■マドラスチェック(牝2・Malibu Moon×Gloat)

4日(日):東京5R・芝1600m/2歳新馬/1分37秒2(良)

 ファシグティプトン社主催、本年3月のトレーニングセールで50万ドルで落札。父はAPインディー系、母の父はミスターグリーリー。配合で推し量れる通り、ムキムキ栗毛、504kgのマッチョ。

 米国系のトレーニング出身馬は、セリ直後すぐ2歳夏の短距離路線ですぐ結果を出す馬も過去に何頭かおり、「即戦力」という言葉を使うひともいるが、実際はまずは検疫。激しいトレーニングの疲労が取れるまで、造り直しにどうしても時間がかかる。11月デビューはラッキーくらいに思っていたほうがいいかもしれない。

 ダッシュよく先手を奪い、今日は1000m通過63秒3のスローにも恵まれたが、上りは11秒5-11秒1-11秒3とマズマズ。

 ただ、どこか一本調子。坂路は3F・39秒台がやっと、ストライドの伸びはもうひとつ。牝馬限定戦なら芝でもオープンで善戦。今後数戦、いろんな条件も試し、生真面目に勝ち星を数個重ねるだろうが、最終的な落としどころはダートかも。

 ただ、将来、繁殖牝馬を想定していると思えば、コスパよし? 【評価C/適性・ダート1400m】


■シュヴァルツリーゼ(牡2・ハーツクライ×ソベラニア)

4日(日):東京6R/新馬・芝1800m/1分53秒4(良)

 母は独オークス2着。母の兄弟はザイスモス(バイエルン大賞)、サンバブラジル(独2勝、仏2勝)。祖母の兄弟は独ダービー、オークス馬がずらり。ゲルマン魂が全身に詰まった青鹿毛。

 日本で生れた一番仔ズヴェレーン(父ハービンジャー)は1戦で引退。二番仔ザイエーデル(父ステイゴールド)は未出走、三番仔ゼーゲン(父ディープインパクト)はデビュー以来2連勝。弟はいけるという予兆はあった。

 兄姉は何かしら繊細、本馬の1歳6月時のサイズも小さめ。クラシックに間に合うかどうかがデリケートな一族だったが、牧場の空の青が肌に照りかえり、艶々でピョンピョン。一目ぼれした、本年ハーツ産駒の一番星と温めてきた馬だった。

 懸案の体重も478kgで登場。おめめがギョロリ、右左の顔が違う異相。怪しげな風貌を怖がる人もいるが、ハーツ産駒らしく腰はまだ尖り気味だが、四肢のバランスと踏み込みは悪くない。ハーツ独特のビロードのような皮膚はどうだ。

 稽古時からコーナーワークにギコちないところを見せていたが、直線に入ると一瞬間を置きギアがスコン。ラスト12秒-11秒1-11秒0(3Fは34秒1)というレースラップに対し、自身のソレは33秒6。ラスト2Fは10秒5くらいの脚を使ったかも…。

 なんて、右回りやフォームの矯正、速い流れどう対応するか。いくつかステップを踏まなくてはならないけれど、ちょっとばかりダービー馬の予感。それって、オレだけか…。【評価S/適性・芝2400m】

(文中敬称略・監修:丹下日出夫)

2018年11月5日(月)

『POGの王道』でおなじみの丹下日出夫が、ダイジェスト映像とともに週末に行われた全2歳戦のなかから、今後クラシック戦線で有力になるであろう若駒たちをピックアップしてご紹介! 今回は毎年POGでドラフト上位に推されるラヴズオンリーミーの仔や、今年のダービー馬・ワグネリアンの全弟などが登場……でも、他にS級評価のダービー候補を発見!?(※評価はS〜Eの6段階)


■ファンタジスト(牡2・ロードカナロア×ディープインアスク)

3日(土):東京11R・芝1400m/京王杯2歳S(GII)/1分24秒7(良)

 小倉2歳から10kg増、たぶん計画的にだろう。デビュー戦から26kg増、474kgに馬体を増やしてきた。

 肉厚になったボディー同様、パドックでの気配もドッシリ。1000m通過・62秒9という、考えようによっては苦しい超スローも、ポジションを考慮しながら悠々の追走。3コーナーすぎ、残り4F。13秒2という妙なラップが登場したかと思ったら、続く3Fのレースラップは11秒7-10秒8-11秒0(3Fは33秒5)。上下動のある難しい展開を、あえて自らが作りだし、自身は33秒2でフィニッシュ。1分24秒7という走破タイムは、記録的だけなら「E」評価だが、上りはA級。2000mの皐月賞云々はともかく、1F延長も含め、2歳暮れの朝日杯FSへの進路は明確になった。

 2着のアウィルアウェイも、同じく10kg増。出遅れ、勝ち馬マーク、イン強襲も、狙っての進路チョイスだったように思うが、レース運びも心理戦も、今回は武豊にハナ差だけ分があった。【評価B/適性・芝1400m】


■シゲルピンクダイヤ(牝2・ダイワメジャー×ムーンライトベイ)

3日(土):京都3R・芝1600m/2歳未勝利・牝/1分34秒7(良)

 デビュー戦の京都マイルは1分34秒6で3着。仕掛けが少し遅れたか? ただ、終いの脚は、なかなかだった。時計もソコソコ速いが、メンバーレベルに疑問符。初戦は相手関係に恵まれたように思え、今回提出したnetkeibaの予想印は押さえの△としたが、一度使ったことで中団の馬込みでもポジションはしっかりと確保。1000m通過は59秒6のミドルペース、11秒9-11秒8-11秒4(3Fは35秒1)というレースラップを、馬群を割って34秒5でひと差し。前開催のAコースから仮柵を設置したBコースへと変わったが、決着タイムは1分34秒7、二度同じ時計で駆けた。

 ただ血統が悩ましい。兄弟と近親にブラックタイプがまったくおらず、クラシックの肝心のところでは脱落してしまう危険性があるが、体重は2kg増の462kg。適度に間隔をあけ牝馬限定マイルを目標にローテを組めば、桜花賞路線の馬券対象馬になる。【評価C/適性・芝1600m】


■カントル(牡2・ディープインパクト×ミスアンコール)

3日(土):京都4R・芝2000m/2歳未勝利/2分1秒9(良)

 全兄はダービー馬ワグネリアン。四肢や背中の長さ、シルエットも肌艶も兄ソックリ。お兄ちゃんも、ダービーのほんの前まで、イレ込み等々、パドックで危うい感じがした。弟も、胸に汗、後肢に白い泡がタラ〜リ。道中のエキサイトも仕方がないか。

 デビュー戦は不承不承、やむなしの逃げ。5F通過・1分5秒0の超スローに落としたものの、上りは11秒4-11秒3-11秒1。極端な上り勝負が逆に自分の首を絞める形になってしまった。

 だが、後塵を拝したサトノウィザードは、ロードカナロア×ブロードストリートという超良血。33秒3の超加速ラップを使われては2着も止むなし。

 二戦目も、うかうかとした仕草はあまりかわり映えがない。1000m通過もスロー。しかし今日は、あえて一完歩めをゆっくりと出し、道中頭は振るが、後方3番手でなだめ、残り4Fから11秒6-11秒6とペースアップ。内回りコースだけに、直線入り口に入った角度的には、首位までは少し厳しいかなとも思えたが、残り100mで先頭、最後は2馬身差フィニッシュ。走破タイムも2分1秒9にまとめ上げた。

 結果オーライ?――いや、加速はしているが、ラスト2Fのレースラップは12秒0-12秒2。他が止まったともいえるのではないか。

 喧々諤々、次走でまた様子を見たい。【評価B/適性・芝2000m】


■ラヴズオンリーユー(牝2・ディープインパクト×ラヴズオンリーミー)

3日(土):京都7R・芝1800m/2歳新馬/1分50秒9(良)

 全兄リアルスティールはドバイターフ優勝、プロディガルサンもオープンを張った。セレクトセール1億7280万で落札。兄たちも、セレクトやクラブの1歳募集ツアーで見てきたが、お目めはギョロリ。サイズは466kgと一回りコンパクトだが、身体のラインも気性もよく似ているなぁ。

 いざ実戦。ルメールとの意思疎通もしっかり、1000m通過・64秒2のスローにも、折り合いを欠くことなくフォームは伸びやか。当面のライバルであるアーデンフォレストを視界に置き、ラスト3F・12秒1-11秒1-11秒0という、正味2Fだけの上り勝負も、推定ではあるが10秒台の連続ラップでスパリと強襲。1分50秒9という走破タイムは平凡ながら、うーむ。使って筋肉が柔らかくなるか、硬くなってしまうか。ここが微妙な線引きになるが、この上りラップは、やっぱり血統馬ならではだろう。【評価B/適性・芝2000m】


■ダノンファンタジー(牝2・ディープインパクト×ライフフォーセール)

3日(土):京都11R・芝1400m/ファンタジーS(GIII)/1分21秒8(良)

「あれ?パドックは、あんなにチャカつく馬だったっけ?」

 6月の東京・新馬戦で、ごく近くで馬を見させてもらったが、2歳夏らしい若さは見せていたが、その時よりもなんだかイラついている。

 しかし、返し馬で川田がしっかりとコンタクトを取り、自分はどんな存在なのか。才能や風格を思い出させるように、前進気勢がおさまるのをゆっくりと待った。いい光景だな、いいジョッキーになったな。

 1000m通過・59秒1のミドルペースを中団外めでやりすごし、他馬の脚色と呼吸をうかがいつつ進めたが、直線入り口では、もう敵はいない。11秒5-11秒3-11秒4(3Fは34秒2)というレースラップを33秒8で串刺し。1分21秒8も、前半の流れを考慮すればまずまず。

 ただ、引き揚げてきたときは鼻の穴があかい。思ったより一生懸命走りすぎたかな? 阪神JFを使うとあれば、中間の調整過程は、しっかりと見定めたい。【評価B/適性・芝1600m】


■マドラスチェック(牝2・Malibu Moon×Gloat)

4日(日):東京5R・芝1600m/2歳新馬/1分37秒2(良)

 ファシグティプトン社主催、本年3月のトレーニングセールで50万ドルで落札。父はAPインディー系、母の父はミスターグリーリー。配合で推し量れる通り、ムキムキ栗毛、504kgのマッチョ。

 米国系のトレーニング出身馬は、セリ直後すぐ2歳夏の短距離路線ですぐ結果を出す馬も過去に何頭かおり、「即戦力」という言葉を使うひともいるが、実際はまずは検疫。激しいトレーニングの疲労が取れるまで、造り直しにどうしても時間がかかる。11月デビューはラッキーくらいに思っていたほうがいいかもしれない。

 ダッシュよく先手を奪い、今日は1000m通過63秒3のスローにも恵まれたが、上りは11秒5-11秒1-11秒3とマズマズ。

 ただ、どこか一本調子。坂路は3F・39秒台がやっと、ストライドの伸びはもうひとつ。牝馬限定戦なら芝でもオープンで善戦。今後数戦、いろんな条件も試し、生真面目に勝ち星を数個重ねるだろうが、最終的な落としどころはダートかも。

 ただ、将来、繁殖牝馬を想定していると思えば、コスパよし? 【評価C/適性・ダート1400m】


■シュヴァルツリーゼ(牡2・ハーツクライ×ソベラニア)

4日(日):東京6R/新馬・芝1800m/1分53秒4(良)

 母は独オークス2着。母の兄弟はザイスモス(バイエルン大賞)、サンバブラジル(独2勝、仏2勝)。祖母の兄弟は独ダービー、オークス馬がずらり。ゲルマン魂が全身に詰まった青鹿毛。

 日本で生れた一番仔ズヴェレーン(父ハービンジャー)は1戦で引退。二番仔ザイエーデル(父ステイゴールド)は未出走、三番仔ゼーゲン(父ディープインパクト)はデビュー以来2連勝。弟はいけるという予兆はあった。

 兄姉は何かしら繊細、本馬の1歳6月時のサイズも小さめ。クラシックに間に合うかどうかがデリケートな一族だったが、牧場の空の青が肌に照りかえり、艶々でピョンピョン。一目ぼれした、本年ハーツ産駒の一番星と温めてきた馬だった。

 懸案の体重も478kgで登場。おめめがギョロリ、右左の顔が違う異相。怪しげな風貌を怖がる人もいるが、ハーツ産駒らしく腰はまだ尖り気味だが、四肢のバランスと踏み込みは悪くない。ハーツ独特のビロードのような皮膚はどうだ。

 稽古時からコーナーワークにギコちないところを見せていたが、直線に入ると一瞬間を置きギアがスコン。ラスト12秒-11秒1-11秒0(3Fは34秒1)というレースラップに対し、自身のソレは33秒6。ラスト2Fは10秒5くらいの脚を使ったかも…。

 なんて、右回りやフォームの矯正、速い流れどう対応するか。いくつかステップを踏まなくてはならないけれど、ちょっとばかりダービー馬の予感。それって、オレだけか…。【評価S/適性・芝2400m】

(文中敬称略・監修:丹下日出夫)

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