NARグランプリ2014 ―地方競馬を盛り上げた関係者たちの声
2月5日に都内で行われたNARグランプリ2014。年度代表馬に輝いたサミットストーンの関係者や、ギネス認定を受けた兵庫競馬の実況を務める吉田勝彦アナウンサーらが表彰された。2014年の地方競馬を大いに盛り上げた関係者たちの声をお届けします。
(取材・文:赤見千尋、写真:編集部)
【優秀新人騎手賞】石川倭騎手
新人賞をいただけて、本当に嬉しいです。デビューしたての時には緊張したんですけど、1鞍乗って少しリラックス出来ました。同期の井上幹太がデビュー日に2勝もしたので、「持ってるな〜」と思いました。初勝利を挙げた時には、すごく嬉しかったです。その日は姉が見に来てくれていたので、姉の前で勝てて良かったです。
1年目は30勝が目標だったんですけど、24勝だったので次の年に頑張ろうと思っていました。2年目の去年は、なるべく冷静に、周りをよく見るように心がけていました。最初は1年目と同じくらいの成績だったんですけど、後半に盛り返すことが出来て、57勝出来ました。
初めて重賞を勝った時(イノセントカップをコールサインゼロで制覇)には、先生の指示通り乗ったんですけど、「勝ったんだ!」っていう感じでしたね(笑)。2度目の時は人気もしていたので、プレッシャーもありました。2度目の時(サッポロクラシックカップをコールサインゼロで制覇)の方が、そういう意味では嬉しかったです。
去年はたくさん勝たせてもらって、周りの人からは「落ち着いて乗れるようになった」とか「手首が柔らかい」とか言ってもらうんですけど、自分自身ではよくわからないです。デビューしてからここまで、いい感じで来れてると思いますね。先日ケガをしてしまって、残念ながら来週の新人王には出場出来ないんですけど…。みんなにも会いたかったし、本当に残念です。
今シーズンの目標は、去年の57勝を上回ることと、自厩舎で重賞を勝つことです!
【特別賞】大河原和雄騎手
特別賞をいただき、大変嬉しいです。去年は3000勝を達成し、その時は「無事にここまで来られたな」という気持ちでした。30年乗っているわけですけれども、30年て言ったら長いですけど、実際の感覚としては、「もう30年経ったのか!」という感じで。振り返ってみると、初騎乗の時が一番嬉しかったです。「いよいよスタートしたな」という気持ちでした。好きなことを仕事に出来たことが幸せですし、毎日ワクワクしていましたね。こういう馬もいるんだっていう、毎日が勉強でした。
ここまで重賞もたくさん勝たせていただきましたが、もっと勝てたんじゃないかと思います。去年はケガをしてしまい、体が泣いているんだなと思いましたけど、周りの人たちから、「待ってるから帰って来いよ」と言っていただいて…。周りの人たちのお蔭で戻ることが出来ました。
2月14日で55歳ですから、体力的にはしんどくなっているんですけど、技術的には向上していると思います。これからも、1つでも技術を向上していきたいですね。
【殊勲騎手賞】倉兼育康騎手
こんな賞をいただけるとは思っていなかったので、とても嬉しいです。去年はソウル競馬場での最優秀騎手賞を受賞することが出来て、すごく嬉しかったです。2014年も1年間ソウルで乗れるのならば、年間100勝というのを目標にしていました。そこを達成出来たし、騎乗数の面では2位だったんですけど、制裁面を考慮して受賞が決まったということで、本当に嬉しいですね。自分の技術でこんなにいい結果が付いて来るとは…。とてもいい一年でした。
韓国で乗り始めた頃は、外国人が初めてで、日本人ということで、周りから警戒されている感じもありましたね。勝つと嫌なことも言われましたし、実際に騎手会から、「倉兼には乗せないでほしい」と調教師会に言われたこともあります。まぁ、海外から行ったわけですから、ある程度は仕方ないですよね。でも、たまたま運が良くて、ここまで来ることが出来ました。本当に有難いです。
来週か再来週から、また高知で乗るので、韓国行ってダメになったって言われないように頑張ります。とりあえずは3月までに日本で乗らないと、規定を満たせなくて免許がなくなってしまうので、そこが目標です!
【最優秀勝利回数調教師】雑賀正光調教師
4年連続でこの賞をいただきまして、とても嬉しいです。去年の最初はちょっとキツくて、この賞を獲るのは無理かなと思った時期もありました。自分のことよりも、所属の永森大智を育てたいという気持ちが強かったんですけど、それが終盤に成功して、一気に上手くなりましたね。
馬たちが本当に頑張って走ってくれましたし、馬とファンの方々に背中を押してもらいました。今年は、今牧場で休養しているグランシュヴァリエとエプソムアーロンが帰って来たら、盤石の布陣になります。2頭とも牧場でしっかりと休養を取っているので、戻って来るのが楽しみです。数字的な目標は…、それを口にすると自分自身が苦しくなるので(苦笑)、とにかく精一杯頑張ります!
【最優秀勝率調教師】川西毅調教師
【4歳以上最優秀牝馬】ピッチシフター
2年ぶり3度目の受賞ということで、非常に光栄です。ただ、一昨年よりも出走回数が減っているのが心残りですね。出走回数を増やして、勝率も上げたいです。出走回数が少ないということは、預けて下さったオーナーに迷惑を掛けているということですから、本当に申し訳ないです。去年は重賞を9勝させてもらってまずまずですけど、いつも目標に置いているのが、年間重賞10勝、収得賞金1億円です。今年もそこを目指していきたいです。
ピッチシフターは去年も本当に頑張ってくれましたね。ただ去年はJBCの頃には体調が下降気味になってしまって…。やっぱり地方競馬の人間としては、JBCを最大の目標にしていますから、今年はそこで一番いいパフォーマンスが出来るようにしたいです。現時点では、今年1年で現役生活は最後と考えていますので、今年はぜひともダートグレードのタイトルが獲りたいです! 今は岩手の遠野にあるグランド牧場で英気を養っているので、馬の様子を見て、3月か4月に復帰したいと思います。
グランダム・ジャパン2歳シーズンの女王となったジュエルクイーンは、うちに来てからまだ2戦で、力はかなりあるんですけど把握し切れていない部分があります。大井の年末のレース(東京2歳優駿牝馬5着)もしっくり来なかったし、前走(ゴールドジュニア)も勝ったには勝ったけど、底力で押し切ってくれた感じで…。いろいろ探っている中で、オーナーとも相談して、一度JRAの芝を使ってみようということになりました。2月14日のクイーンカップに向けて調整を進めています。
僕自身としてのタイトルも大事ですけど、年度代表馬を受賞してここに来ている方もいるわけじゃないですか。すごく憧れますね。来年は年度代表馬でこの場に立ちたいです。
【最優秀勝率騎手】山口勲騎手
去年よりも数字的には下がったんですけど、素直に嬉しいですね。12月頭くらいになると、いつも勝率争いは意識しています。去年は締め括りの重賞(中島記念)を獲れて良かったです。いつも、馬を信じて乗るように心がけています。
あとは園田のゴールデンジョッキーカップで初めて優勝することが出来ました。先日の佐々木竹見カップも3位で、優勝は出来なかったけど初めて表彰台に立てて嬉しかったです。目標は、ケガなく制裁なく、それで結果を残したいです。
【優秀女性騎手賞】岩永千明騎手
初めてなので、すごく嬉しいです。2014年は一気に成績が上がったんですけど、コツコツと努力して来たことがこの結果に繋がったのかなと思うと、本当に嬉しいです。この賞は、宮下瞳さんや別府真衣騎手がいつも受賞していて、すごいな、いつかわたしも獲りたいなと思っていました。別府騎手は先日女性騎手最速で500勝を挙げて、本当にすごいですし、自分にとっても刺激になる存在です。
去年はイギリスとアブダビで騎乗出来るチャンスがあって、とても勉強になりました。海外で、それもヨーロッパやアラブで乗れる機会があるとは思っていなかったので、すごく嬉しかったです。またこういう機会があったらチャレンジしたいですね。
今年の目標は、まずケガなくということと、去年良かったのに今年はダメだねと言われないよう、去年以上に頑張りたいです。
【年度代表馬】サミットストーン
・矢野義幸調教師
何と言ったらいいのか…。大変嬉しく思っています。こういう賞は、毎年川島正行先生がもらっていて、自分にとっては雲の上のことのように思っていました。まさか自分がこういった賞をいただけるとは思わなかったです。
サミットストーンは、ちょうど去年の今ごろにうちに来て、最初は南関東のオープンではちょっと足りないのかな、という感じでした。それが、3月のダイオライト記念(3着)の頃からダートグレードでもやれるかなという手応えを掴みました。スタッフ、オーナー、そして馬たちが一生懸命頑張ってくれたおかげで、今日ここに立つことが出来ました。
他の馬と同じように育てて来たんですけど、この馬は寒い時期はあんまり良くないのかもしれません。もともと右の腰に不安のある馬で、冬場はどうしても体が硬くなるんですよ。春になると徐々にほぐれてくるので。体重は、最初の頃は重いのかなと思っていましたけど、それが身になってさらにパワーアップしてくれました。まだ良くなる伸びしろはあると思います。今年はもっと頑張ってやらないといけないなと思っています。
今年初戦の川崎記念(2着)でもよく頑張ってくれましたね。東京大賞典(3着)の時の差が、ちょっとだけ縮まった気がしています。使った後の方が元気がいいんですよ。次はダイオライト記念を目指しているので、またいい状態で挑めるよう頑張ります。
・石崎駿騎手
去年のダイオライト記念の頃は、正直ダートグレードだとどうかなと思っていましたけど、返し馬で跨ったら背中もいい感じでしたし、レースでは思った以上にいい走りを見せてくれました。どんどん状態が良くなって行くのを感じましたし、右腰の弱いところもまだあるんですけど、改善に向かっているのが強くなった要因だと思います。ダートグレードでも十分戦えるので、今年も頑張ります。
【最優秀勝利回数騎手賞】田中学騎手
とても嬉しいです。みなさんに感謝しています。去年は木村(健)くんと全国リーディング争いをしましたけど、12月は木村くんの勢いがすごくて、正直辛かったですね。木村くんとは幼馴染ですし、2人で、園田競馬、地方競馬を盛り上げて行きたいという気持ちが強いので、いいライバルであり、同志でもあります。
去年はジャジャウマナラシで兵庫ジュニアグランプリを勝たせていただきましたが、ダートグレードは初勝利だったので、すごく嬉しかったです。
今年に入ってから3000勝を達成しましたけど、デビューした頃にはまさかこんなに勝てるとは思っていなかったです。(父である道夫さんと共に、親子で3000勝達成は日本初)あまり父とはそういう話をしないんですけど、喜んでくれました。ただ、まだまだ怒られますよ。勝っても「下手くそ」って言われます(笑)。まだまだ父には何一つ敵わないので、勝利数(3164勝)だけは超えたいです!
【ベストフェアプレイ賞】【特別賞】木村健騎手
とても嬉しいです。ベストフェアプレイ賞は、進路関係で無制裁だったということですから、人の邪魔をしないで乗る、といつも思っているので、本当に嬉しいです。
去年は3000勝も達成出来て、ここまで勝てるとは思っていなかったので嬉しいですね。1頭1頭がむしゃらに乗った結果だと思います。ここまでを振り返ると、タガノジンガロでかきつばた記念を勝てたことが一番想い出深いですね。ダートグレード初制覇だったので、すごく嬉しかったです。
(今年はここまでリーディングトップ)まだこれからなので、気を引き締めて頑張りたいです。去年は(田中)学くんとリーディング争いをして、学くんは辛かったって言ってたけど、僕はすごく楽しかったです。僕は追い上げる側でしたからね。負けたのは悔しいですけど、今年も2人で競い合っていくので、ぜひ園田に注目して下さい!
【特別賞】吉田勝彦アナウンサー
わたしはギネスというものに全く関心がなかったんですけど、まさか自分の実況の歴史がギネスの対象になるなんて思ってもいませんでした。ここにいる木村健、田中学のお父さんが現役の頃からしゃべっていて、今は息子たちが頑張っている…たまらないですねぇ。
厩舎関係者や牧場関係者以外の人間が受賞するというのは、山内瞳先生以来21年ぶりということで、大変光栄に思います。山内先生が生きておられたら、とても喜んでくれたのではないかと思いますね。
ここまで長年しゃべって来ましたけど、しゃべり終わった後はいつも自分が情けないんですよ。あれだけ素晴らしいレースをしてくれているのに、素晴らしい実況が出来なかったといつも悔やんでいます。次のレースで取り返そう、今日はダメだったから明日取り返そう、という風にやって来たら、いつの間にやらこの年になっていました。
年齢的にはそろそろ辞めなければいけないんですけど、自分自身で満足していないのに、辞めるわけにはいきません。今も1日3レースくらい、若いもんに割って入ってしゃべっています。
今日は大勢の方の前で、このような賞をいただきまして…。思いっきり照れております(笑)。
【最優秀賞金収得騎手賞】御神本訓史騎手
南関東は賞金が高いので、必然というのはあるんですけど、2年連続でこの賞をいただけて素直に嬉しいですし、関係者のみなさんに感謝しています。
去年は全国リーディングが獲れず、南関東でリーディングが獲れなくて悔しかったです。関係者にも迷惑を掛けているので、もっともっと勝って行かないとダメだと思っています。
去年は川島先生がお亡くなりになりまして…。体調が良くないことは聞いていましたけど、訃報を聞いた時にはものすごく寂しかったです。川島先生にいろいろなことを教えていただきましたから、今度は僕たちが盛り上げていかないと。
去年のレースの中で、アピアで勝った優駿スプリントが想い出深いです。デビューからずっと乗せてもらってレースを教えて来て、いろいろなことを覚えた中であのレースを勝つことが出来ました。1頭の馬を作り上げて行くのは難しいことですけど、そういう中で成長してくれたアピアにも感謝しています。
今年の目標は、3年連続でこの賞を獲ることと、南関東のリーディング奪還、そして全国リーディングも目指さないといけないと思っています。
【最優秀賞金収得調教師】小久保智調教師
【2歳最優秀牡馬】ジャジャウマナラシ
【最優秀短距離馬】サトノタイガー
自分の力でここまで来たわけではなく、スタッフ、オーナー、たくさんの方々のお蔭です。スタッフが頑張ってくれたというのが一番ですね。
ジャジャウマナラシは、僕も未熟、馬も未熟という中で、試行錯誤しているところです。南関東の番組だと、斤量がかなり重くなるので、JRAに挑戦してみようと思っています。現状では、アーリントンカップを視野に入れています。
サトノタイガーは、前走の根岸ステークス(13着)では、1200mのレースと勘違いしたような走りをしていました。その辺りをきっちりと修正して、次走はフェブラリーステークスを目指します。
これからも努力を続けて、地方と中央の差を埋められればと思います。
2015年2月16日(月)
2月5日に都内で行われたNARグランプリ2014。年度代表馬に輝いたサミットストーンの関係者や、ギネス認定を受けた兵庫競馬の実況を務める吉田勝彦アナウンサーらが表彰された。2014年の地方競馬を大いに盛り上げた関係者たちの声をお届けします。
(取材・文:赤見千尋、写真:編集部)
【優秀新人騎手賞】石川倭騎手
新人賞をいただけて、本当に嬉しいです。デビューしたての時には緊張したんですけど、1鞍乗って少しリラックス出来ました。同期の井上幹太がデビュー日に2勝もしたので、「持ってるな〜」と思いました。初勝利を挙げた時には、すごく嬉しかったです。その日は姉が見に来てくれていたので、姉の前で勝てて良かったです。
1年目は30勝が目標だったんですけど、24勝だったので次の年に頑張ろうと思っていました。2年目の去年は、なるべく冷静に、周りをよく見るように心がけていました。最初は1年目と同じくらいの成績だったんですけど、後半に盛り返すことが出来て、57勝出来ました。
初めて重賞を勝った時(イノセントカップをコールサインゼロで制覇)には、先生の指示通り乗ったんですけど、「勝ったんだ!」っていう感じでしたね(笑)。2度目の時は人気もしていたので、プレッシャーもありました。2度目の時(サッポロクラシックカップをコールサインゼロで制覇)の方が、そういう意味では嬉しかったです。
去年はたくさん勝たせてもらって、周りの人からは「落ち着いて乗れるようになった」とか「手首が柔らかい」とか言ってもらうんですけど、自分自身ではよくわからないです。デビューしてからここまで、いい感じで来れてると思いますね。先日ケガをしてしまって、残念ながら来週の新人王には出場出来ないんですけど…。みんなにも会いたかったし、本当に残念です。
今シーズンの目標は、去年の57勝を上回ることと、自厩舎で重賞を勝つことです!
【特別賞】大河原和雄騎手
特別賞をいただき、大変嬉しいです。去年は3000勝を達成し、その時は「無事にここまで来られたな」という気持ちでした。30年乗っているわけですけれども、30年て言ったら長いですけど、実際の感覚としては、「もう30年経ったのか!」という感じで。振り返ってみると、初騎乗の時が一番嬉しかったです。「いよいよスタートしたな」という気持ちでした。好きなことを仕事に出来たことが幸せですし、毎日ワクワクしていましたね。こういう馬もいるんだっていう、毎日が勉強でした。
ここまで重賞もたくさん勝たせていただきましたが、もっと勝てたんじゃないかと思います。去年はケガをしてしまい、体が泣いているんだなと思いましたけど、周りの人たちから、「待ってるから帰って来いよ」と言っていただいて…。周りの人たちのお蔭で戻ることが出来ました。
2月14日で55歳ですから、体力的にはしんどくなっているんですけど、技術的には向上していると思います。これからも、1つでも技術を向上していきたいですね。
【殊勲騎手賞】倉兼育康騎手
こんな賞をいただけるとは思っていなかったので、とても嬉しいです。去年はソウル競馬場での最優秀騎手賞を受賞することが出来て、すごく嬉しかったです。2014年も1年間ソウルで乗れるのならば、年間100勝というのを目標にしていました。そこを達成出来たし、騎乗数の面では2位だったんですけど、制裁面を考慮して受賞が決まったということで、本当に嬉しいですね。自分の技術でこんなにいい結果が付いて来るとは…。とてもいい一年でした。
韓国で乗り始めた頃は、外国人が初めてで、日本人ということで、周りから警戒されている感じもありましたね。勝つと嫌なことも言われましたし、実際に騎手会から、「倉兼には乗せないでほしい」と調教師会に言われたこともあります。まぁ、海外から行ったわけですから、ある程度は仕方ないですよね。でも、たまたま運が良くて、ここまで来ることが出来ました。本当に有難いです。
来週か再来週から、また高知で乗るので、韓国行ってダメになったって言われないように頑張ります。とりあえずは3月までに日本で乗らないと、規定を満たせなくて免許がなくなってしまうので、そこが目標です!
【最優秀勝利回数調教師】雑賀正光調教師
4年連続でこの賞をいただきまして、とても嬉しいです。去年の最初はちょっとキツくて、この賞を獲るのは無理かなと思った時期もありました。自分のことよりも、所属の永森大智を育てたいという気持ちが強かったんですけど、それが終盤に成功して、一気に上手くなりましたね。
馬たちが本当に頑張って走ってくれましたし、馬とファンの方々に背中を押してもらいました。今年は、今牧場で休養しているグランシュヴァリエとエプソムアーロンが帰って来たら、盤石の布陣になります。2頭とも牧場でしっかりと休養を取っているので、戻って来るのが楽しみです。数字的な目標は…、それを口にすると自分自身が苦しくなるので(苦笑)、とにかく精一杯頑張ります!
【最優秀勝率調教師】川西毅調教師
【4歳以上最優秀牝馬】ピッチシフター
2年ぶり3度目の受賞ということで、非常に光栄です。ただ、一昨年よりも出走回数が減っているのが心残りですね。出走回数を増やして、勝率も上げたいです。出走回数が少ないということは、預けて下さったオーナーに迷惑を掛けているということですから、本当に申し訳ないです。去年は重賞を9勝させてもらってまずまずですけど、いつも目標に置いているのが、年間重賞10勝、収得賞金1億円です。今年もそこを目指していきたいです。
ピッチシフターは去年も本当に頑張ってくれましたね。ただ去年はJBCの頃には体調が下降気味になってしまって…。やっぱり地方競馬の人間としては、JBCを最大の目標にしていますから、今年はそこで一番いいパフォーマンスが出来るようにしたいです。現時点では、今年1年で現役生活は最後と考えていますので、今年はぜひともダートグレードのタイトルが獲りたいです! 今は岩手の遠野にあるグランド牧場で英気を養っているので、馬の様子を見て、3月か4月に復帰したいと思います。
グランダム・ジャパン2歳シーズンの女王となったジュエルクイーンは、うちに来てからまだ2戦で、力はかなりあるんですけど把握し切れていない部分があります。大井の年末のレース(東京2歳優駿牝馬5着)もしっくり来なかったし、前走(ゴールドジュニア)も勝ったには勝ったけど、底力で押し切ってくれた感じで…。いろいろ探っている中で、オーナーとも相談して、一度JRAの芝を使ってみようということになりました。2月14日のクイーンカップに向けて調整を進めています。
僕自身としてのタイトルも大事ですけど、年度代表馬を受賞してここに来ている方もいるわけじゃないですか。すごく憧れますね。来年は年度代表馬でこの場に立ちたいです。
【最優秀勝率騎手】山口勲騎手
去年よりも数字的には下がったんですけど、素直に嬉しいですね。12月頭くらいになると、いつも勝率争いは意識しています。去年は締め括りの重賞(中島記念)を獲れて良かったです。いつも、馬を信じて乗るように心がけています。
あとは園田のゴールデンジョッキーカップで初めて優勝することが出来ました。先日の佐々木竹見カップも3位で、優勝は出来なかったけど初めて表彰台に立てて嬉しかったです。目標は、ケガなく制裁なく、それで結果を残したいです。
【優秀女性騎手賞】岩永千明騎手
初めてなので、すごく嬉しいです。2014年は一気に成績が上がったんですけど、コツコツと努力して来たことがこの結果に繋がったのかなと思うと、本当に嬉しいです。この賞は、宮下瞳さんや別府真衣騎手がいつも受賞していて、すごいな、いつかわたしも獲りたいなと思っていました。別府騎手は先日女性騎手最速で500勝を挙げて、本当にすごいですし、自分にとっても刺激になる存在です。
去年はイギリスとアブダビで騎乗出来るチャンスがあって、とても勉強になりました。海外で、それもヨーロッパやアラブで乗れる機会があるとは思っていなかったので、すごく嬉しかったです。またこういう機会があったらチャレンジしたいですね。
今年の目標は、まずケガなくということと、去年良かったのに今年はダメだねと言われないよう、去年以上に頑張りたいです。
【年度代表馬】サミットストーン
・矢野義幸調教師
何と言ったらいいのか…。大変嬉しく思っています。こういう賞は、毎年川島正行先生がもらっていて、自分にとっては雲の上のことのように思っていました。まさか自分がこういった賞をいただけるとは思わなかったです。
サミットストーンは、ちょうど去年の今ごろにうちに来て、最初は南関東のオープンではちょっと足りないのかな、という感じでした。それが、3月のダイオライト記念(3着)の頃からダートグレードでもやれるかなという手応えを掴みました。スタッフ、オーナー、そして馬たちが一生懸命頑張ってくれたおかげで、今日ここに立つことが出来ました。
他の馬と同じように育てて来たんですけど、この馬は寒い時期はあんまり良くないのかもしれません。もともと右の腰に不安のある馬で、冬場はどうしても体が硬くなるんですよ。春になると徐々にほぐれてくるので。体重は、最初の頃は重いのかなと思っていましたけど、それが身になってさらにパワーアップしてくれました。まだ良くなる伸びしろはあると思います。今年はもっと頑張ってやらないといけないなと思っています。
今年初戦の川崎記念(2着)でもよく頑張ってくれましたね。東京大賞典(3着)の時の差が、ちょっとだけ縮まった気がしています。使った後の方が元気がいいんですよ。次はダイオライト記念を目指しているので、またいい状態で挑めるよう頑張ります。
・石崎駿騎手
去年のダイオライト記念の頃は、正直ダートグレードだとどうかなと思っていましたけど、返し馬で跨ったら背中もいい感じでしたし、レースでは思った以上にいい走りを見せてくれました。どんどん状態が良くなって行くのを感じましたし、右腰の弱いところもまだあるんですけど、改善に向かっているのが強くなった要因だと思います。ダートグレードでも十分戦えるので、今年も頑張ります。
【最優秀勝利回数騎手賞】田中学騎手
とても嬉しいです。みなさんに感謝しています。去年は木村(健)くんと全国リーディング争いをしましたけど、12月は木村くんの勢いがすごくて、正直辛かったですね。木村くんとは幼馴染ですし、2人で、園田競馬、地方競馬を盛り上げて行きたいという気持ちが強いので、いいライバルであり、同志でもあります。
去年はジャジャウマナラシで兵庫ジュニアグランプリを勝たせていただきましたが、ダートグレードは初勝利だったので、すごく嬉しかったです。
今年に入ってから3000勝を達成しましたけど、デビューした頃にはまさかこんなに勝てるとは思っていなかったです。(父である道夫さんと共に、親子で3000勝達成は日本初)あまり父とはそういう話をしないんですけど、喜んでくれました。ただ、まだまだ怒られますよ。勝っても「下手くそ」って言われます(笑)。まだまだ父には何一つ敵わないので、勝利数(3164勝)だけは超えたいです!
【ベストフェアプレイ賞】【特別賞】木村健騎手
とても嬉しいです。ベストフェアプレイ賞は、進路関係で無制裁だったということですから、人の邪魔をしないで乗る、といつも思っているので、本当に嬉しいです。
去年は3000勝も達成出来て、ここまで勝てるとは思っていなかったので嬉しいですね。1頭1頭がむしゃらに乗った結果だと思います。ここまでを振り返ると、タガノジンガロでかきつばた記念を勝てたことが一番想い出深いですね。ダートグレード初制覇だったので、すごく嬉しかったです。
(今年はここまでリーディングトップ)まだこれからなので、気を引き締めて頑張りたいです。去年は(田中)学くんとリーディング争いをして、学くんは辛かったって言ってたけど、僕はすごく楽しかったです。僕は追い上げる側でしたからね。負けたのは悔しいですけど、今年も2人で競い合っていくので、ぜひ園田に注目して下さい!
【特別賞】吉田勝彦アナウンサー
わたしはギネスというものに全く関心がなかったんですけど、まさか自分の実況の歴史がギネスの対象になるなんて思ってもいませんでした。ここにいる木村健、田中学のお父さんが現役の頃からしゃべっていて、今は息子たちが頑張っている…たまらないですねぇ。
厩舎関係者や牧場関係者以外の人間が受賞するというのは、山内瞳先生以来21年ぶりということで、大変光栄に思います。山内先生が生きておられたら、とても喜んでくれたのではないかと思いますね。
ここまで長年しゃべって来ましたけど、しゃべり終わった後はいつも自分が情けないんですよ。あれだけ素晴らしいレースをしてくれているのに、素晴らしい実況が出来なかったといつも悔やんでいます。次のレースで取り返そう、今日はダメだったから明日取り返そう、という風にやって来たら、いつの間にやらこの年になっていました。
年齢的にはそろそろ辞めなければいけないんですけど、自分自身で満足していないのに、辞めるわけにはいきません。今も1日3レースくらい、若いもんに割って入ってしゃべっています。
今日は大勢の方の前で、このような賞をいただきまして…。思いっきり照れております(笑)。
【最優秀賞金収得騎手賞】御神本訓史騎手
南関東は賞金が高いので、必然というのはあるんですけど、2年連続でこの賞をいただけて素直に嬉しいですし、関係者のみなさんに感謝しています。
去年は全国リーディングが獲れず、南関東でリーディングが獲れなくて悔しかったです。関係者にも迷惑を掛けているので、もっともっと勝って行かないとダメだと思っています。
去年は川島先生がお亡くなりになりまして…。体調が良くないことは聞いていましたけど、訃報を聞いた時にはものすごく寂しかったです。川島先生にいろいろなことを教えていただきましたから、今度は僕たちが盛り上げていかないと。
去年のレースの中で、アピアで勝った優駿スプリントが想い出深いです。デビューからずっと乗せてもらってレースを教えて来て、いろいろなことを覚えた中であのレースを勝つことが出来ました。1頭の馬を作り上げて行くのは難しいことですけど、そういう中で成長してくれたアピアにも感謝しています。
今年の目標は、3年連続でこの賞を獲ることと、南関東のリーディング奪還、そして全国リーディングも目指さないといけないと思っています。
【最優秀賞金収得調教師】小久保智調教師
【2歳最優秀牡馬】ジャジャウマナラシ
【最優秀短距離馬】サトノタイガー
自分の力でここまで来たわけではなく、スタッフ、オーナー、たくさんの方々のお蔭です。スタッフが頑張ってくれたというのが一番ですね。
ジャジャウマナラシは、僕も未熟、馬も未熟という中で、試行錯誤しているところです。南関東の番組だと、斤量がかなり重くなるので、JRAに挑戦してみようと思っています。現状では、アーリントンカップを視野に入れています。
サトノタイガーは、前走の根岸ステークス(13着)では、1200mのレースと勘違いしたような走りをしていました。その辺りをきっちりと修正して、次走はフェブラリーステークスを目指します。
これからも努力を続けて、地方と中央の差を埋められればと思います。