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「競馬は甘くないよな」喜びと覚悟入り混じる無敗V/丹下日出夫のPOG手帖

『POGの王道』でおなじみの丹下日出夫が、ダイジェスト映像とともに週末に行われた全3歳戦のなかから、今後クラシック戦線で有力になるであろう若駒たちをピックアップしてご紹介! 皐月賞は、結果的に単勝1倍台の支持を受けていたサートゥルナーリアが、ディープ以来となる無敗の皐月賞馬に! しかしこれまでの3戦とは一変、直線でライバルたちとの熾烈な叩きあいの末にもぎとった辛勝でした。2冠がかかるダービーでも、当然手ごわいライバルたちが立ちはだかるわけで…。牡馬クラシック路線は、今後も白熱した展開が続きそうです。(※評価はS〜Eの6段階)


■サートゥルナーリア,/b>(牡・ロードカナロア×シーザリオ)

14日(日):中山11R・皐月賞(GI)/芝2000m/1分58秒1

 今日は皐月賞。日曜日の中山9R・鹿野山特別の距離は本番と同じ芝2000mだ。ルメール騎乗のルヴォワールは、本番のサートゥルナーリアと同じ12番枠。後方からそろそろと動かしてみて、馬場はどこが伸び、どこが仕掛けどころとなるのか。なんともうまい具合に予行演習が叶った。

 発表された体重は前走比マイナス4キロの496キロ、予想された通り前回より仕上げの精度はアップしている。

 しかし、いざパドックでみると、まだまだ水っぽいなぁ。マイラーとは特定できないけれど、首や背中の長さ、四股の長さなどを思うと、春のダービーまでは2000m〜2400mも大丈夫だろうが、ひと夏を越え秋を迎えるころには、適距離はどこかを考え直すことになるかもしれない。

 いや、ダノンキングリーの凄みを帯びた造りはどうだ。ヴェロックスは、また一段背腰が強くなった。個人的なひいき目もあるが、シュヴァルツリーゼは途方もない馬なのではないか。

 GIにはギリギリの周到さが必要だ。競馬は甘くないよな。圧勝、楽勝どころか、よもやの2着もあるのではないかと――ふと怖さの念が沸いてきたりする。

 しかし、多少緩い身体でも、返し馬でグッとハミをとった時の、肩・首の入り方とパワーは尋常ではない。

 好スタートを決めた。テンの2F目は10秒5、2コーナーを抜けるまでにある程度のポジションはとり、1000m通過は59秒1のミドル。よどみのない流れだ。向こう正面は少し下げ気味くらいでいいか。包まれないよう位置を確かめ、ヴェロックスの動きに合わせ息もギアも入った。

 ラスト3Fのレースラップは11秒7-11秒6-11秒4(34秒7)、これくらいのラップは覚悟していたとも思うし、楽にこなせるのではないか。だがあくまで予測であって、現実に上がり3Fすべて11秒台――しかも加速ラップをいうのはサートゥルナーリアにとっては初めての経験(これまでは上がり2Fだけで仕留めてきた)。ムチも入れられた。全力で走っても手強い相手がいることに驚いた。ぶつかってもヴェロックスが盛り返してくる、ダノンがインから迫ってくる。それでもアタマ差だけ前に出た。

 記念のレイをかけられたとき、まだ鼻息はふうふう。あの二頭は手ごわい。馬も騎手も陣営も、喜びの中で、ダービーへの覚悟も思い描いていた。【評価A/適性・芝2000m】


■イベリス(牝・ロードカナロア×セレブラール)

13日(土):阪神11R・アーリントンC(GIII)/芝1600m/1分34秒2

 初勝利は三走前、新潟1200mのタイムは1分10秒5。続く500万・阪神1200mのさざんか賞は、1分9秒0に時計を短縮、連勝Vを決めた。

 1F延長となった次走のGII・フェリーズレビューは、あわやの0秒1差、4着と見せ場を作った。

 7Fでもそれなりの戦いができたが、やや重とはいえ時計は1分22秒1。マイルに延びるのは決して好材料とはいえず、スタミナをはかりつつの、手探りしつつの逃げ。1000m通過は59秒8のスロー、上手くマイペースに持ち込めた。直線を向き、えいままよ。

 上がり3Fは11秒5-11秒0-11秒9(3Fは34秒4)でパンチアウト。自分のリズムで頑張って走ったら、後ろがおいついてこなかった。

 逃げ条件なら、とりあえずマイルまではもつ。しかし、半姉のベルカント(父サクラバクシンオー)は、アイビスSD優勝が示す通り、根っからのスピード系。半妹も、毛色こそ異なるものの、身体のラインや身体の構造が姉によく似ている。古馬となり距離6〜7F短縮で、完成形があるのではないか。【評価C/適性・芝1200m】


■ギルマ(牡・ハービンジャー×レストレスハート)

13日(土):中山9R・山藤賞(500万)/芝1800m/1分49秒2

 一走前、外回りの中山マイルを1分35秒前半の時計で駈けてきた馬が数頭いたが、ギルマは1分35秒0。持ち時計が一番速く、1800m勝利歴のある同馬だった。

 前半1000mは61秒9、上がり3Fのレースラップは11秒6-11秒6-11秒9(35秒1)。勝ち馬の上がりは34秒2、ハービンジャー産駒らしい脚だったな。

 ただ、印象はジワジワ、1分49秒2は、若干平凡。古馬相手の1000万、準オープンにクラスがあがると、高速対応が鍵になってくる。【評価C/適性・芝1800m】


■サヴォワールエメ(牝・ダイワメジャー×ニアメ)

14日(日):阪神6R・500万/芝2000m/2分2秒6

 11月の新馬・京都マイルを1分35秒8で好位差し。全体時計も上がり34秒4というラップも、コレという特徴はないけれど、ダイワメジャー牝馬にしてはスタミナがある。

 二戦目はGI・阪神JF、8着惨敗は仕方ない。しかし、出遅れて、最後方近くからジワジワながらも0秒8差。案外いいものはもっているな。ならば2000mの距離を試してみようか。

 小雨そぼ降る稍重、1000m通過は63秒0のスロー。先手勝負も功を奏したが、ラスト3F・11秒3-11秒6-12秒0という上がりに、誰も追いついてこれない。
この戦法を根気よく錬磨し続ければ、牝馬8〜10FのGIII重賞の掲示板が見えてくる。【評価C/適性・芝1800m】

(文中敬称略・監修:丹下日出夫)

2019年4月15日(月)

『POGの王道』でおなじみの丹下日出夫が、ダイジェスト映像とともに週末に行われた全3歳戦のなかから、今後クラシック戦線で有力になるであろう若駒たちをピックアップしてご紹介! 皐月賞は、結果的に単勝1倍台の支持を受けていたサートゥルナーリアが、ディープ以来となる無敗の皐月賞馬に! しかしこれまでの3戦とは一変、直線でライバルたちとの熾烈な叩きあいの末にもぎとった辛勝でした。2冠がかかるダービーでも、当然手ごわいライバルたちが立ちはだかるわけで…。牡馬クラシック路線は、今後も白熱した展開が続きそうです。(※評価はS〜Eの6段階)


■サートゥルナーリア,/b>(牡・ロードカナロア×シーザリオ)

14日(日):中山11R・皐月賞(GI)/芝2000m/1分58秒1

 今日は皐月賞。日曜日の中山9R・鹿野山特別の距離は本番と同じ芝2000mだ。ルメール騎乗のルヴォワールは、本番のサートゥルナーリアと同じ12番枠。後方からそろそろと動かしてみて、馬場はどこが伸び、どこが仕掛けどころとなるのか。なんともうまい具合に予行演習が叶った。

 発表された体重は前走比マイナス4キロの496キロ、予想された通り前回より仕上げの精度はアップしている。

 しかし、いざパドックでみると、まだまだ水っぽいなぁ。マイラーとは特定できないけれど、首や背中の長さ、四股の長さなどを思うと、春のダービーまでは2000m〜2400mも大丈夫だろうが、ひと夏を越え秋を迎えるころには、適距離はどこかを考え直すことになるかもしれない。

 いや、ダノンキングリーの凄みを帯びた造りはどうだ。ヴェロックスは、また一段背腰が強くなった。個人的なひいき目もあるが、シュヴァルツリーゼは途方もない馬なのではないか。

 GIにはギリギリの周到さが必要だ。競馬は甘くないよな。圧勝、楽勝どころか、よもやの2着もあるのではないかと――ふと怖さの念が沸いてきたりする。

 しかし、多少緩い身体でも、返し馬でグッとハミをとった時の、肩・首の入り方とパワーは尋常ではない。

 好スタートを決めた。テンの2F目は10秒5、2コーナーを抜けるまでにある程度のポジションはとり、1000m通過は59秒1のミドル。よどみのない流れだ。向こう正面は少し下げ気味くらいでいいか。包まれないよう位置を確かめ、ヴェロックスの動きに合わせ息もギアも入った。

 ラスト3Fのレースラップは11秒7-11秒6-11秒4(34秒7)、これくらいのラップは覚悟していたとも思うし、楽にこなせるのではないか。だがあくまで予測であって、現実に上がり3Fすべて11秒台――しかも加速ラップをいうのはサートゥルナーリアにとっては初めての経験(これまでは上がり2Fだけで仕留めてきた)。ムチも入れられた。全力で走っても手強い相手がいることに驚いた。ぶつかってもヴェロックスが盛り返してくる、ダノンがインから迫ってくる。それでもアタマ差だけ前に出た。

 記念のレイをかけられたとき、まだ鼻息はふうふう。あの二頭は手ごわい。馬も騎手も陣営も、喜びの中で、ダービーへの覚悟も思い描いていた。【評価A/適性・芝2000m】


■イベリス(牝・ロードカナロア×セレブラール)

13日(土):阪神11R・アーリントンC(GIII)/芝1600m/1分34秒2

 初勝利は三走前、新潟1200mのタイムは1分10秒5。続く500万・阪神1200mのさざんか賞は、1分9秒0に時計を短縮、連勝Vを決めた。

 1F延長となった次走のGII・フェリーズレビューは、あわやの0秒1差、4着と見せ場を作った。

 7Fでもそれなりの戦いができたが、やや重とはいえ時計は1分22秒1。マイルに延びるのは決して好材料とはいえず、スタミナをはかりつつの、手探りしつつの逃げ。1000m通過は59秒8のスロー、上手くマイペースに持ち込めた。直線を向き、えいままよ。

 上がり3Fは11秒5-11秒0-11秒9(3Fは34秒4)でパンチアウト。自分のリズムで頑張って走ったら、後ろがおいついてこなかった。

 逃げ条件なら、とりあえずマイルまではもつ。しかし、半姉のベルカント(父サクラバクシンオー)は、アイビスSD優勝が示す通り、根っからのスピード系。半妹も、毛色こそ異なるものの、身体のラインや身体の構造が姉によく似ている。古馬となり距離6〜7F短縮で、完成形があるのではないか。【評価C/適性・芝1200m】


■ギルマ(牡・ハービンジャー×レストレスハート)

13日(土):中山9R・山藤賞(500万)/芝1800m/1分49秒2

 一走前、外回りの中山マイルを1分35秒前半の時計で駈けてきた馬が数頭いたが、ギルマは1分35秒0。持ち時計が一番速く、1800m勝利歴のある同馬だった。

 前半1000mは61秒9、上がり3Fのレースラップは11秒6-11秒6-11秒9(35秒1)。勝ち馬の上がりは34秒2、ハービンジャー産駒らしい脚だったな。

 ただ、印象はジワジワ、1分49秒2は、若干平凡。古馬相手の1000万、準オープンにクラスがあがると、高速対応が鍵になってくる。【評価C/適性・芝1800m】


■サヴォワールエメ(牝・ダイワメジャー×ニアメ)

14日(日):阪神6R・500万/芝2000m/2分2秒6

 11月の新馬・京都マイルを1分35秒8で好位差し。全体時計も上がり34秒4というラップも、コレという特徴はないけれど、ダイワメジャー牝馬にしてはスタミナがある。

 二戦目はGI・阪神JF、8着惨敗は仕方ない。しかし、出遅れて、最後方近くからジワジワながらも0秒8差。案外いいものはもっているな。ならば2000mの距離を試してみようか。

 小雨そぼ降る稍重、1000m通過は63秒0のスロー。先手勝負も功を奏したが、ラスト3F・11秒3-11秒6-12秒0という上がりに、誰も追いついてこれない。
この戦法を根気よく錬磨し続ければ、牝馬8〜10FのGIII重賞の掲示板が見えてくる。【評価C/適性・芝1800m】

(文中敬称略・監修:丹下日出夫)

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