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誠実な逃げ馬は、いずれどこかで大仕事を/丹下日出夫

『POGの王道』でおなじみの丹下日出夫が、ダイジェスト映像とともに週末に行われた全3歳戦のなかから、今後クラシック戦線で有力になるであろう若駒たちをピックアップしてご紹介! 今週は毎日杯から。完成度の高さから目にかけていた丹下の期待に応えるように、洗練されたラップで逃げ切りを見せたランスオブプラーナ、全兄マカヒキの一生懸命さを彷彿とさせるウーリリなど、キャリアの浅いなかで素質を見せ、今後大成しそうな匂いを漂わせる馬達をピックアップしていきます。(※評価はS〜Eの6段階)


■ランスオブプラーナ(牡・ケープブランコ×マイプラーナ)

23日(土):阪神11R・毎日杯(GIII)/芝1800m/1分47秒2

 新馬デビューは中京・芝1400m(2着)、二戦目の阪神1400mで未勝利勝ち。きさらぎ賞は、逃げ粘って0秒4差の3着。段階を踏み距離や戦法を錬磨。前回のアルメリア賞は、1000m通過・1分0秒7のスローに落とし、ラスト3Fは11秒4-11秒1-11秒9でフィニッシュ、走破タイムは1分47秒5。レース構成は密、完成度は相当高い。

 毎日杯も前回の雰囲気をそのまま保っているが、さて上積みはどうか。しかし相手は1勝級。キャリアや折り合い、脚の使いどころに課題を抱えている馬ばかり。1000m通過・1分0秒7という流れは、アルメリア賞とまったく同じ。上がりは11秒2-11秒2-11秒9(3Fは34秒3)、走破タイムは1分47秒2と、前走のビデオを再生しているかのよう。誠実な逃げ馬には、時に大きなご褒美がある。
 
 クラシックでの勝ち負けはともかく、何かしらの使命や役割を負う、逃げ馬になるのかもしれない。

 クビ差2着はウーリリ、上がりは34秒0。全兄マカヒキとは体型や心持など微妙な違いがあるが、競馬は兄同様一生懸命、もっとゝ強くなる。キョロリとしたお目目も、どこかのんきで愛嬌があっていいね。
 
 3着はヴァンドギャルド、最速の上がりは使ったが、パドックや道中など、ルメールをもってしても、難しさが解消し切れない。【評価C/適性・芝1800m】


■フェアリーポルカ(牝・ルーラーシップ×フェアリーダンス)

23日(土):阪神9R・君子蘭賞(500万)/芝1800m/1分46秒8

 前回はリステッドレースの若駒S。3着に敗れたものの、キャリア二戦で一気に時計を2分1秒3に更新。前走のリズムをなぞらえて動かしていけば、牝馬限定の500万ならだいたい勝ち負けが見えるだろうか。

 1000m通過は59秒2のタフなミドルで展開、和田ジョッキーも道中、レースのタフさは感じ取っていたか。ラスト3Fのレースラップは11秒3-11秒8-12秒3(3Fは35秒4)、勝ち馬の上がりは34秒8。終わってみれば、メインの毎日杯より0秒4も速い1分46秒8。前崩れの展開に恵まれたことも確かだが、このタイムと勝ち星は将来の宝物。古馬となり、牝馬中距離重賞のひとつはいける。【評価B/適性・芝1800m】


■エアジーン(牝・ハービンジャー×ラスティングソング)

23日(土):中山9R・ミモザ賞(500万)/芝2000m/2分2秒1

 新馬勝ちは2歳9月の中山・芝1800m。重馬場だけに、能力評価は人によって違う。リキみの多い走りで前走は4着失速。背腰の張りも一息に見えたが、短い期間で四肢の踏ん張りがアップ。石橋Jがひと工夫凝らし、丁寧な競馬を心掛け、パワー馬場を粘り強く、12秒前半のラップで2勝目を奪取。

 今週の中山は、何故か馬場差1秒以上かかるパワー馬場。2分2秒1という時計をどう見るか。フーム、ハミ受け等、幼さも残り悩ましい一戦だった。ただ、幾度かの踊り場を経ながら、競走生活後半はオープンに到達。【評価C/適性・芝2000m】


■リオンリオン(牡・ルーラーシップ×アゲヒバリ)

24日(日):中京9R・大寒桜賞(500万)/芝2200m/2分13秒(良)

 2歳8月札幌デビュー、勝ち上がりは三戦目の京都・芝1800m、時計は1分48秒0。全体時計とするとマズマズに映るが、上がりは35秒7。よくみると11秒前半のビュンと切れる脚がない。

 トゥザヴィクトリー一族は、詰めて使うと硬くなる傾向があり、黄菊賞は身体が細化。体調整備に数戦を要したが、前走の水仙賞は2分12秒7の3着。決め手は一息ながら、Hレベル決着と11秒台の4連続ラップには対応した。

 出していってもバテない特性をいかし、ならば今日は先手。1000m通過は1分2秒1のスロー、今日の馬場は逃げたモン勝ち。11秒7-11秒0-11秒5という上がりで後続を1馬余振り切る快勝。

 半兄のメドウラークは、7歳夏に重馬場の七夕賞をゲットしたが、半弟もタフに長く中長距離路線で、きっと頑張る。

 しかし、この条件でも、ラスト2F目に11秒0が出るのだから、高松宮記念は、やっぱ内枠の先行勢が流れ込むのも仕方ないよなぁ…。【評価D/適性・芝2200m】

(文中敬称略・監修:丹下日出夫)

2019年3月25日(月)

『POGの王道』でおなじみの丹下日出夫が、ダイジェスト映像とともに週末に行われた全3歳戦のなかから、今後クラシック戦線で有力になるであろう若駒たちをピックアップしてご紹介! 今週は毎日杯から。完成度の高さから目にかけていた丹下の期待に応えるように、洗練されたラップで逃げ切りを見せたランスオブプラーナ、全兄マカヒキの一生懸命さを彷彿とさせるウーリリなど、キャリアの浅いなかで素質を見せ、今後大成しそうな匂いを漂わせる馬達をピックアップしていきます。(※評価はS〜Eの6段階)


■ランスオブプラーナ(牡・ケープブランコ×マイプラーナ)

23日(土):阪神11R・毎日杯(GIII)/芝1800m/1分47秒2

 新馬デビューは中京・芝1400m(2着)、二戦目の阪神1400mで未勝利勝ち。きさらぎ賞は、逃げ粘って0秒4差の3着。段階を踏み距離や戦法を錬磨。前回のアルメリア賞は、1000m通過・1分0秒7のスローに落とし、ラスト3Fは11秒4-11秒1-11秒9でフィニッシュ、走破タイムは1分47秒5。レース構成は密、完成度は相当高い。

 毎日杯も前回の雰囲気をそのまま保っているが、さて上積みはどうか。しかし相手は1勝級。キャリアや折り合い、脚の使いどころに課題を抱えている馬ばかり。1000m通過・1分0秒7という流れは、アルメリア賞とまったく同じ。上がりは11秒2-11秒2-11秒9(3Fは34秒3)、走破タイムは1分47秒2と、前走のビデオを再生しているかのよう。誠実な逃げ馬には、時に大きなご褒美がある。
 
 クラシックでの勝ち負けはともかく、何かしらの使命や役割を負う、逃げ馬になるのかもしれない。

 クビ差2着はウーリリ、上がりは34秒0。全兄マカヒキとは体型や心持など微妙な違いがあるが、競馬は兄同様一生懸命、もっとゝ強くなる。キョロリとしたお目目も、どこかのんきで愛嬌があっていいね。
 
 3着はヴァンドギャルド、最速の上がりは使ったが、パドックや道中など、ルメールをもってしても、難しさが解消し切れない。【評価C/適性・芝1800m】


■フェアリーポルカ(牝・ルーラーシップ×フェアリーダンス)

23日(土):阪神9R・君子蘭賞(500万)/芝1800m/1分46秒8

 前回はリステッドレースの若駒S。3着に敗れたものの、キャリア二戦で一気に時計を2分1秒3に更新。前走のリズムをなぞらえて動かしていけば、牝馬限定の500万ならだいたい勝ち負けが見えるだろうか。

 1000m通過は59秒2のタフなミドルで展開、和田ジョッキーも道中、レースのタフさは感じ取っていたか。ラスト3Fのレースラップは11秒3-11秒8-12秒3(3Fは35秒4)、勝ち馬の上がりは34秒8。終わってみれば、メインの毎日杯より0秒4も速い1分46秒8。前崩れの展開に恵まれたことも確かだが、このタイムと勝ち星は将来の宝物。古馬となり、牝馬中距離重賞のひとつはいける。【評価B/適性・芝1800m】


■エアジーン(牝・ハービンジャー×ラスティングソング)

23日(土):中山9R・ミモザ賞(500万)/芝2000m/2分2秒1

 新馬勝ちは2歳9月の中山・芝1800m。重馬場だけに、能力評価は人によって違う。リキみの多い走りで前走は4着失速。背腰の張りも一息に見えたが、短い期間で四肢の踏ん張りがアップ。石橋Jがひと工夫凝らし、丁寧な競馬を心掛け、パワー馬場を粘り強く、12秒前半のラップで2勝目を奪取。

 今週の中山は、何故か馬場差1秒以上かかるパワー馬場。2分2秒1という時計をどう見るか。フーム、ハミ受け等、幼さも残り悩ましい一戦だった。ただ、幾度かの踊り場を経ながら、競走生活後半はオープンに到達。【評価C/適性・芝2000m】


■リオンリオン(牡・ルーラーシップ×アゲヒバリ)

24日(日):中京9R・大寒桜賞(500万)/芝2200m/2分13秒(良)

 2歳8月札幌デビュー、勝ち上がりは三戦目の京都・芝1800m、時計は1分48秒0。全体時計とするとマズマズに映るが、上がりは35秒7。よくみると11秒前半のビュンと切れる脚がない。

 トゥザヴィクトリー一族は、詰めて使うと硬くなる傾向があり、黄菊賞は身体が細化。体調整備に数戦を要したが、前走の水仙賞は2分12秒7の3着。決め手は一息ながら、Hレベル決着と11秒台の4連続ラップには対応した。

 出していってもバテない特性をいかし、ならば今日は先手。1000m通過は1分2秒1のスロー、今日の馬場は逃げたモン勝ち。11秒7-11秒0-11秒5という上がりで後続を1馬余振り切る快勝。

 半兄のメドウラークは、7歳夏に重馬場の七夕賞をゲットしたが、半弟もタフに長く中長距離路線で、きっと頑張る。

 しかし、この条件でも、ラスト2F目に11秒0が出るのだから、高松宮記念は、やっぱ内枠の先行勢が流れ込むのも仕方ないよなぁ…。【評価D/適性・芝2200m】

(文中敬称略・監修:丹下日出夫)

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