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他馬が止まって見えた6馬身差V、小倉2歳S有力候補が今週も!/丹下日出夫

【丹下日出夫のPOG手帖】『POGの王道』でおなじみの丹下日出夫が、ダイジェスト映像とともに週末に行われた全2歳戦のなかから、今後クラシック戦線で有力になるであろう若駒たちをピックアップしてご紹介! 今回は小倉で大差勝ちで快時計を記録したエピファネイア産駒が、新潟では上がり3F32秒台と非凡なスピードを披露したハーツクライ産駒がA級評価を獲得。残り1ヶ月を切った新潟・札幌・小倉で行われる2歳重賞に向け、出走すれば面白い有力候補も徐々に揃ってきた印象です!(※評価はS〜Eの6段階)


カーフライターク(牡・エピファネイア×アナスタシアブルー)

■3日(土):小倉5R・新馬/芝1200m/1分9秒1

 小倉1200mは、他の1200mコースよりも前半が速く、3F・33秒4も、格別速くはないけれど、1000m通過は56秒7と、終始ハイピッチで展開。

 道中叱咤しながらの追走とはいえ、直線を向きエンジンがかかると、他馬が止まって見える(笑)。勢いは衰えることなく、後続には6馬身、時計は1分9秒1。開幕週のカイルアコナ(走破タイムは1分9秒1)と、甲乙つけがたい小倉2歳S候補が現れた。

 祖母ライラプスはクイーンC優勝。母アナスタシアブルーは、芝1600〜1800mで2勝。父はエピファネイア、サイズは456キロ。距離はもう1〜2F延長OK。【評価A/適性・芝1400m】


ウーマンズハート(牝・ハーツクライ×レディオブパーシャ)

■3日(土):新潟5R・新馬/芝1600m/1分36秒2

 母の弟サドンストームは京王杯2歳S2着など重賞で数多く馬券圏内に入り、もう一頭の弟ティーハーフは函館スプリントS優勝など現役7勝。
 
 上がり重点ながら、栗東坂路を1F・11秒台で登板してくる。父はハーツ、牝馬で456キロなら体格はまずまず。

 道中1000mは63秒5の超スロー。上がりに比重が高くなるのは当然とはいえ、11秒1-10秒7-10秒9(3Fは32秒7というレースラップを、自身32秒0で見る見るまに先頭。2F連続の、実測としての10秒台は見たことがないような…。

 速い。素早い。機敏だ。切れる。いや、いいものを見た。桜花賞が楽しみになった。古馬になれば、6Fのスプリンターに特化するかもしれない。【評価A/適性・芝1400〜1600m】


ブルーミングスカイ(牡・ディープインパクト×ブルーミンバー)

■3日(土):小倉2R・未勝利/芝1800m/1分48秒2

 全姉トーセンブレスはフラワーC2着、桜花賞路線を賑わせた切れ者。やや寸が詰まった黒鹿毛の姉より、少し薄いが全体のシルエットは長め。毛色は鹿毛、パドックの闘志がなんともいいね。

 中京の新馬戦は、稍重に脚をとられ3着に終わったが、今日はパンパンの良馬場。1000m通過・60秒8のスローをご機嫌でスイスイ。ラスト4F目から、自らが主導する形で11秒4にペースアップ。残り3Fを推定11秒6-12秒0-12秒2でロングスパートを決めた。二戦目とはいえ、1分48秒2も、2歳夏の小倉9Fの番組ではかなり秀逸。中央場所の9F以上で、末脚をもうひと研磨し、クラシックにアタック。【評価B/適性・芝1800m】


シリアスフール(牡・ディープインパクト×シリアスアティテュード)

■4日(日):小倉5R・新馬/芝1800m/1分50秒3

 馬格は494キロ、フットワークは大きく、調教はコース追いが主体。エンジンがかかると、CWで終い1F・11秒台が出る。

 前半5Fは62秒8のスロー。レースの上がりは12秒1-11秒6-11秒9(3Fは35秒6、自身の上がりは35秒3)。平坦とはいえ11秒台のラップをしっかり2連続披露。

 ただ時計は、前日の土曜日2Rの未勝利より2秒1遅い1分50秒3。キャリアに差はあるものの、レースの全体像はこじんまり?。昨年の同時期。小倉1800mを1分50秒0で勝ち上がったクロノジェネシスの上がりは34秒5だったしなぁ…。

 半兄のステッフィリオ(父ステイゴールド)は、福島記念・小倉大賞典勝ち。父や体型は少し異なるものの、パワーと上がりを要する力勝負の長丁場が、活躍の舞台になるだろう。【評価D/適性・芝2200m】


ショコラブリアン(牝・ダイワメジャー×カトマンドゥ)

■4日(日):新潟5R・新馬/芝1600m/1分35秒7

 514キロの大型牝馬。ダイワメジャー産駒らしく、腹袋はたっぷり。首差しも太く厚く、後肢は硬くない。ノーザンF系は、ダイワメジャー産駒の仕上げの意思統一みたいなものができているのでしょう。今年はトモの入りがしっかりとした仔を、すでに何頭も送り出している。

 本馬も上がりラップは11秒3-10秒9-11秒3(3Fは33秒5)。前日のマイル新馬を上がり32秒0をマークしたウーマンズハートとはタイプは異なるものの、現代競馬は先行圧倒的有利。終わって見れば逃げ切り。オープン特別もしくはGIII奪取があるかもしれない。【評価C/適性・芝1600m】


アールクインダム(牝・ローズキングダム×キャプテンガール)

■4日(日):札幌5R・新馬/芝1800m/1分52秒3

 トレーニングセール出身(千葉・1350万)、初戦マックスの実戦型。1000m通過64秒8という緩ペースを、モノ見加減でのんきに先頭。展開の利も大きかったが、上がり3Fのラップは12秒0-11秒3-11秒6。迫りくる人気馬を、数字通りの二枚腰で突き放す。

 適距離は9F以上、来春の最終目標は、たぶんオークス。番組チョイスが少しやっかいだが、2勝は大丈夫。クラシック路線のどこかで、いい配当をプレゼントしてくれる馬券パートナーになるかもしれない。【評価D/適性・芝2000m】

(文中敬称略・監修:丹下日出夫)

2019年8月5日(月)

【丹下日出夫のPOG手帖】『POGの王道』でおなじみの丹下日出夫が、ダイジェスト映像とともに週末に行われた全2歳戦のなかから、今後クラシック戦線で有力になるであろう若駒たちをピックアップしてご紹介! 今回は小倉で大差勝ちで快時計を記録したエピファネイア産駒が、新潟では上がり3F32秒台と非凡なスピードを披露したハーツクライ産駒がA級評価を獲得。残り1ヶ月を切った新潟・札幌・小倉で行われる2歳重賞に向け、出走すれば面白い有力候補も徐々に揃ってきた印象です!(※評価はS〜Eの6段階)


カーフライターク(牡・エピファネイア×アナスタシアブルー)

■3日(土):小倉5R・新馬/芝1200m/1分9秒1

 小倉1200mは、他の1200mコースよりも前半が速く、3F・33秒4も、格別速くはないけれど、1000m通過は56秒7と、終始ハイピッチで展開。

 道中叱咤しながらの追走とはいえ、直線を向きエンジンがかかると、他馬が止まって見える(笑)。勢いは衰えることなく、後続には6馬身、時計は1分9秒1。開幕週のカイルアコナ(走破タイムは1分9秒1)と、甲乙つけがたい小倉2歳S候補が現れた。

 祖母ライラプスはクイーンC優勝。母アナスタシアブルーは、芝1600〜1800mで2勝。父はエピファネイア、サイズは456キロ。距離はもう1〜2F延長OK。【評価A/適性・芝1400m】


ウーマンズハート(牝・ハーツクライ×レディオブパーシャ)

■3日(土):新潟5R・新馬/芝1600m/1分36秒2

 母の弟サドンストームは京王杯2歳S2着など重賞で数多く馬券圏内に入り、もう一頭の弟ティーハーフは函館スプリントS優勝など現役7勝。
 
 上がり重点ながら、栗東坂路を1F・11秒台で登板してくる。父はハーツ、牝馬で456キロなら体格はまずまず。

 道中1000mは63秒5の超スロー。上がりに比重が高くなるのは当然とはいえ、11秒1-10秒7-10秒9(3Fは32秒7というレースラップを、自身32秒0で見る見るまに先頭。2F連続の、実測としての10秒台は見たことがないような…。

 速い。素早い。機敏だ。切れる。いや、いいものを見た。桜花賞が楽しみになった。古馬になれば、6Fのスプリンターに特化するかもしれない。【評価A/適性・芝1400〜1600m】


ブルーミングスカイ(牡・ディープインパクト×ブルーミンバー)

■3日(土):小倉2R・未勝利/芝1800m/1分48秒2

 全姉トーセンブレスはフラワーC2着、桜花賞路線を賑わせた切れ者。やや寸が詰まった黒鹿毛の姉より、少し薄いが全体のシルエットは長め。毛色は鹿毛、パドックの闘志がなんともいいね。

 中京の新馬戦は、稍重に脚をとられ3着に終わったが、今日はパンパンの良馬場。1000m通過・60秒8のスローをご機嫌でスイスイ。ラスト4F目から、自らが主導する形で11秒4にペースアップ。残り3Fを推定11秒6-12秒0-12秒2でロングスパートを決めた。二戦目とはいえ、1分48秒2も、2歳夏の小倉9Fの番組ではかなり秀逸。中央場所の9F以上で、末脚をもうひと研磨し、クラシックにアタック。【評価B/適性・芝1800m】


シリアスフール(牡・ディープインパクト×シリアスアティテュード)

■4日(日):小倉5R・新馬/芝1800m/1分50秒3

 馬格は494キロ、フットワークは大きく、調教はコース追いが主体。エンジンがかかると、CWで終い1F・11秒台が出る。

 前半5Fは62秒8のスロー。レースの上がりは12秒1-11秒6-11秒9(3Fは35秒6、自身の上がりは35秒3)。平坦とはいえ11秒台のラップをしっかり2連続披露。

 ただ時計は、前日の土曜日2Rの未勝利より2秒1遅い1分50秒3。キャリアに差はあるものの、レースの全体像はこじんまり?。昨年の同時期。小倉1800mを1分50秒0で勝ち上がったクロノジェネシスの上がりは34秒5だったしなぁ…。

 半兄のステッフィリオ(父ステイゴールド)は、福島記念・小倉大賞典勝ち。父や体型は少し異なるものの、パワーと上がりを要する力勝負の長丁場が、活躍の舞台になるだろう。【評価D/適性・芝2200m】


ショコラブリアン(牝・ダイワメジャー×カトマンドゥ)

■4日(日):新潟5R・新馬/芝1600m/1分35秒7

 514キロの大型牝馬。ダイワメジャー産駒らしく、腹袋はたっぷり。首差しも太く厚く、後肢は硬くない。ノーザンF系は、ダイワメジャー産駒の仕上げの意思統一みたいなものができているのでしょう。今年はトモの入りがしっかりとした仔を、すでに何頭も送り出している。

 本馬も上がりラップは11秒3-10秒9-11秒3(3Fは33秒5)。前日のマイル新馬を上がり32秒0をマークしたウーマンズハートとはタイプは異なるものの、現代競馬は先行圧倒的有利。終わって見れば逃げ切り。オープン特別もしくはGIII奪取があるかもしれない。【評価C/適性・芝1600m】


アールクインダム(牝・ローズキングダム×キャプテンガール)

■4日(日):札幌5R・新馬/芝1800m/1分52秒3

 トレーニングセール出身(千葉・1350万)、初戦マックスの実戦型。1000m通過64秒8という緩ペースを、モノ見加減でのんきに先頭。展開の利も大きかったが、上がり3Fのラップは12秒0-11秒3-11秒6。迫りくる人気馬を、数字通りの二枚腰で突き放す。

 適距離は9F以上、来春の最終目標は、たぶんオークス。番組チョイスが少しやっかいだが、2勝は大丈夫。クラシック路線のどこかで、いい配当をプレゼントしてくれる馬券パートナーになるかもしれない。【評価D/適性・芝2000m】

(文中敬称略・監修:丹下日出夫)

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