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4億7000万の半姉は、いずれエアグルーヴのような馬に!?/丹下日出夫

【丹下日出夫のPOG手帖】

『POGの王道』でおなじみの丹下日出夫が、ダイジェスト映像とともに週末に行われた全2歳戦のなかから、今後クラシック戦線で有力になるであろう若駒たちをピックアップしてご紹介! 今回はセレクトセールで最高額を叩き出したタイタンクイーンの2019の半姉となるギルデッドミラーが登場。幼い体型で直線内にモタれないよう矯正しながらも、王者の風格を漂わせる快勝ぶりに今後の期待も込めてA評価! 他にも函館が沸いたゴールドシップ産駒の初勝利など、計5頭をプレイバックします。(※評価はS〜Eの6段階)


ギルデッドミラー(牝・オルフェーヴル×タイタンクイーン)

■13日(土):中京5R・新馬/芝1600m/1分36秒6
 つい先日、セレクト当歳セール。ディープインパクト×タイタンクイーンの半弟が、4億7千万でハンマープライス。お値段通り、いやホントーに。弟はため息がでる馬でしたよ。

 紐解けば、日本で最初に走ったストロングタイタン(父Regal Ransom)は、鳴尾記念優勝。二番仔ミラアイトーンは、オセアニアで一大勢力をつくりあげた、父ロンロ譲りの快速を継承。1年半の休養などを余儀なくされ、出世が遅れているが、スプリンターとしての前途は洋々。無事ならGIスプリンターも夢ではない。

 今年のオルフェーヴル牝馬は、鼻に白い流星、口元はポヤポヤとしたピンク色。皮膚やまなざしに、父譲りの、血統馬ならではの清涼感と艶がある。

 まだ調教は走りを教えている段階。終い重点ながら、それでも1F・12秒0を馬なりで出せる。発馬はそっと、道中は中団前めの王者の構え。1000m通過62秒0のスローにも、あえて動きを抑制、ゆっくり外に持ち出し直線勝負。12秒1-11秒1-11秒4(3Fは34秒6)というレースの上がりを、33秒9でゴール前強襲。内にモタれないよう矯正しながら、右手一本の操作で、加速ラップで仕留めちゃった。

 まだ骨格だけの幼い体型、筋肉はついていない。レースも成長も、急がせていい馬ではない。行くところゝ、連勝街道驀進とはいかないかもしれないけれど、ぷりっと内から筋肉が盛り上がったら、エアグルーヴみたいな馬になると思う。【評価A/適性・芝2000m】


ディアセオリー(牡・サムライハート×サイレントベッド)

■13日(土):福島5R・新馬/芝1800m/1分50秒6

 美浦坂路で、全体時計や強弱は別として、直近の6本の上がりはすべて12秒台。こんなに誠実な数字で動く馬も珍しい。なるほど、478キロの体は余分な脂肪がまったくなく、仕上がりは万全。

 スタートして4Fめに13秒6という緩いラップが出現し、1000m通過は63秒2のスロー。しかし、後半4Fから11秒9にペースアップ。上がり3Fは11秒8-11秒8-11秒9。平坦とはいえ上がり4F・11秒台連続は立派。

 牝系の大本はドッフ――懐かしいね。母の半弟ナムラマースは、札幌2歳S、毎日杯勝ち。おじさんも、ディアレストの育成馬。しぶい馬だったことを覚えている。【評価C/適性・芝1800m】


マジックキャッスル(牝・ディープインパクト×ソーマジック)

■13日(土):福島6R・新馬/芝1200m/1分10秒3

 母ソーマジック(父シンボリクリスエス)は4勝、桜花賞3着。二番目の兄ソーグリッタリング(父ステイゴールド)は、現役7勝(エプソムC3着)。5番仔の本馬は父ディープインパクト、サイズは424キロ。調教は動いた、パドックの身のこなしも素軽い。

 1000m通過・58秒5というミドルラップを、焦ることなく中団前め。外からかぶせるように、直線入り口ではもう先頭。手綱を軽くちょいちょいと動かしただけで、後続には4馬身。本気で追っていれば1分9秒台も出ていたかもしれない。

 前脚はやや短めだが、1F延長はラップ的にも問題なし。あとは輸送、マイルまでにどう足場を組むか。【評価C/適性・芝1200〜1400m】


クリアサウンド(牝・キズナ×アンコンソールド)

■14日(日):中京5R・新馬/芝1400m/1分23秒7

 主戦・松山Jとのコンビで、7日・栗東坂路で49秒9-37秒7-12秒6という破格の調教時計をマーク。好スタートを決め、外目3番手。重馬場条件下で、1000m通過59秒9というよどみのないミドルラップを踏み、11秒8-11秒7-12秒1(3Fは35秒6)というレースの上がりを、35秒3でグイと寄り切り。

 1200m通過は1分11秒6、ひとつ後の1200mの新馬戦・ダンツウィザードの勝ち時計は1分11秒4だった。馬場差2秒程度を差し引きすれば、1分23秒7というタイムは、かなりレベルは高い。

 キズナ産駒のJRA勝ち上がり数は4頭。曇天下のパワーを要するコンディションでの勝ち星が多く、半姉リュニヴェール(父ハーツクライ)は現役、芝・ダートの6〜7Fで各1勝。血統的に、重馬場対応もある程度予見できていた?

 10秒台の瞬発力決着に限界が来れば、ダート転換、距離6Fに短縮という手もある。【評価B/適性・芝・ダート1200m】


サトノゴールド(牡・ゴールドシップ×マイジェン)

■14日(日):函館5R・新馬/芝1800m/1分54秒1

 母マイジェンは北米4勝。毛の白さの具合、鋭い目つき。デビュー戦の体重は458キロ。お父さんのゴールドシップよりワンサイズ小ぶりだが、雰囲気はウリ二つ。

 父の新馬戦もスローだったが、1000m通過は66秒7。直線入り口では2着馬に一旦交わされたものの、残り1F標識。内から再び鼻面が伸びてきた。上がり3Fは11秒9-11秒2-12秒0(35秒1)、レースラップと自身の上がりとが同じというのも、なんだか父に似ている。本馬が産駒のサンプルになる(しかし、パパの新馬戦のタイムは1分51秒2、上がりは34秒9。数字は微妙に異なる)。

 なんて、ゴールドシップ産駒の、地方・中央合わせて初めての勝利。ゴール前は拍手パチパチ。ゴールドシップの帰還を、みんなが待っていた。【評価D/適性・芝1800m】

(文中敬称略・監修:丹下日出夫)

2019年7月15日(月)

【丹下日出夫のPOG手帖】

『POGの王道』でおなじみの丹下日出夫が、ダイジェスト映像とともに週末に行われた全2歳戦のなかから、今後クラシック戦線で有力になるであろう若駒たちをピックアップしてご紹介! 今回はセレクトセールで最高額を叩き出したタイタンクイーンの2019の半姉となるギルデッドミラーが登場。幼い体型で直線内にモタれないよう矯正しながらも、王者の風格を漂わせる快勝ぶりに今後の期待も込めてA評価! 他にも函館が沸いたゴールドシップ産駒の初勝利など、計5頭をプレイバックします。(※評価はS〜Eの6段階)


ギルデッドミラー(牝・オルフェーヴル×タイタンクイーン)

■13日(土):中京5R・新馬/芝1600m/1分36秒6
 つい先日、セレクト当歳セール。ディープインパクト×タイタンクイーンの半弟が、4億7千万でハンマープライス。お値段通り、いやホントーに。弟はため息がでる馬でしたよ。

 紐解けば、日本で最初に走ったストロングタイタン(父Regal Ransom)は、鳴尾記念優勝。二番仔ミラアイトーンは、オセアニアで一大勢力をつくりあげた、父ロンロ譲りの快速を継承。1年半の休養などを余儀なくされ、出世が遅れているが、スプリンターとしての前途は洋々。無事ならGIスプリンターも夢ではない。

 今年のオルフェーヴル牝馬は、鼻に白い流星、口元はポヤポヤとしたピンク色。皮膚やまなざしに、父譲りの、血統馬ならではの清涼感と艶がある。

 まだ調教は走りを教えている段階。終い重点ながら、それでも1F・12秒0を馬なりで出せる。発馬はそっと、道中は中団前めの王者の構え。1000m通過62秒0のスローにも、あえて動きを抑制、ゆっくり外に持ち出し直線勝負。12秒1-11秒1-11秒4(3Fは34秒6)というレースの上がりを、33秒9でゴール前強襲。内にモタれないよう矯正しながら、右手一本の操作で、加速ラップで仕留めちゃった。

 まだ骨格だけの幼い体型、筋肉はついていない。レースも成長も、急がせていい馬ではない。行くところゝ、連勝街道驀進とはいかないかもしれないけれど、ぷりっと内から筋肉が盛り上がったら、エアグルーヴみたいな馬になると思う。【評価A/適性・芝2000m】


ディアセオリー(牡・サムライハート×サイレントベッド)

■13日(土):福島5R・新馬/芝1800m/1分50秒6

 美浦坂路で、全体時計や強弱は別として、直近の6本の上がりはすべて12秒台。こんなに誠実な数字で動く馬も珍しい。なるほど、478キロの体は余分な脂肪がまったくなく、仕上がりは万全。

 スタートして4Fめに13秒6という緩いラップが出現し、1000m通過は63秒2のスロー。しかし、後半4Fから11秒9にペースアップ。上がり3Fは11秒8-11秒8-11秒9。平坦とはいえ上がり4F・11秒台連続は立派。

 牝系の大本はドッフ――懐かしいね。母の半弟ナムラマースは、札幌2歳S、毎日杯勝ち。おじさんも、ディアレストの育成馬。しぶい馬だったことを覚えている。【評価C/適性・芝1800m】


マジックキャッスル(牝・ディープインパクト×ソーマジック)

■13日(土):福島6R・新馬/芝1200m/1分10秒3

 母ソーマジック(父シンボリクリスエス)は4勝、桜花賞3着。二番目の兄ソーグリッタリング(父ステイゴールド)は、現役7勝(エプソムC3着)。5番仔の本馬は父ディープインパクト、サイズは424キロ。調教は動いた、パドックの身のこなしも素軽い。

 1000m通過・58秒5というミドルラップを、焦ることなく中団前め。外からかぶせるように、直線入り口ではもう先頭。手綱を軽くちょいちょいと動かしただけで、後続には4馬身。本気で追っていれば1分9秒台も出ていたかもしれない。

 前脚はやや短めだが、1F延長はラップ的にも問題なし。あとは輸送、マイルまでにどう足場を組むか。【評価C/適性・芝1200〜1400m】


クリアサウンド(牝・キズナ×アンコンソールド)

■14日(日):中京5R・新馬/芝1400m/1分23秒7

 主戦・松山Jとのコンビで、7日・栗東坂路で49秒9-37秒7-12秒6という破格の調教時計をマーク。好スタートを決め、外目3番手。重馬場条件下で、1000m通過59秒9というよどみのないミドルラップを踏み、11秒8-11秒7-12秒1(3Fは35秒6)というレースの上がりを、35秒3でグイと寄り切り。

 1200m通過は1分11秒6、ひとつ後の1200mの新馬戦・ダンツウィザードの勝ち時計は1分11秒4だった。馬場差2秒程度を差し引きすれば、1分23秒7というタイムは、かなりレベルは高い。

 キズナ産駒のJRA勝ち上がり数は4頭。曇天下のパワーを要するコンディションでの勝ち星が多く、半姉リュニヴェール(父ハーツクライ)は現役、芝・ダートの6〜7Fで各1勝。血統的に、重馬場対応もある程度予見できていた?

 10秒台の瞬発力決着に限界が来れば、ダート転換、距離6Fに短縮という手もある。【評価B/適性・芝・ダート1200m】


サトノゴールド(牡・ゴールドシップ×マイジェン)

■14日(日):函館5R・新馬/芝1800m/1分54秒1

 母マイジェンは北米4勝。毛の白さの具合、鋭い目つき。デビュー戦の体重は458キロ。お父さんのゴールドシップよりワンサイズ小ぶりだが、雰囲気はウリ二つ。

 父の新馬戦もスローだったが、1000m通過は66秒7。直線入り口では2着馬に一旦交わされたものの、残り1F標識。内から再び鼻面が伸びてきた。上がり3Fは11秒9-11秒2-12秒0(35秒1)、レースラップと自身の上がりとが同じというのも、なんだか父に似ている。本馬が産駒のサンプルになる(しかし、パパの新馬戦のタイムは1分51秒2、上がりは34秒9。数字は微妙に異なる)。

 なんて、ゴールドシップ産駒の、地方・中央合わせて初めての勝利。ゴール前は拍手パチパチ。ゴールドシップの帰還を、みんなが待っていた。【評価D/適性・芝1800m】

(文中敬称略・監修:丹下日出夫)

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