シェアする
  • X
  • Facebook
  • LINE
  • URLをコピー
無料ID登録が必要です

無料ID(netkeibaID)を登録すると「いいね!」機能をご利用いただけます。

詳しくはこちら 無料ID登録済みの方 >

「保存する」はnetkeibaアプリでご利用いただけます。

アプリを起動する

スーパープレミアムコースで

すべての番組が

見放題&マイリスト機能も充実!

今なら14日間無料でお試し

登録する

登録済みの方はこちらから

「将棋の駒に例えれば、“金”」サトノルークスの自在性にS級評価!/丹下日出夫

『POGの王道』でおなじみの丹下日出夫が、ダイジェスト映像とともに週末に行われた全2歳戦のなかから、今後クラシック戦線で有力になるであろう若駒たちをピックアップしてご紹介! 昨年時のレースぶりからは、本格化までにもう少し時間がかかりそう…なんて印象を覆すパフォーマンスですみれSを快勝したサトノルークス。瞬発力と持久力を兼ね備え、死角のないレースぶりを見せた自在性バツグンの同馬は、将棋の駒で例えるなら、全方位に動ける“金”!? 大将格・王将に化ける日は近いかも…(※評価はS〜Eの6段階)


■サトノルークス(牡・ディープインパクト×リッスン)

24日(日):阪神10R・すみれS(L)/芝2200m/2分13秒6

 全姉タッチングスピーチはローズS勝ち、成長曲線はやや遅め。勝ち上りはデビュー二戦目、11月24日の京都・芝1800m。モレイラが跨り1分48秒4というタイムで快勝したが、本領発揮までに、何段階かステップを踏む必要があるかもしれないなぁ…。

 なんて、三戦目に選んだのは、暮れの阪神・1800mの500万の平場。1000m通過・59秒6-マイル通過・1分35秒2という澱みのないミドルペースを経験、時計も1分47秒4に一気に短縮。この記録で、2勝目を挙げたことで、クラシック出走の最低権利は獲得した。

 考えてみれば、このローテーションは、あのサトノダイヤモンドと同じかも? (血統やシルエットは異なるが)。陣営は、それほど才能を高く評価しているのか? すみれS前の調教師やジョッキーのインタビューなど眺めていると、なるほど端々に、自信のほども見て取れる?

 まだ時折チャカついたり、幼い仕草も見せるけれど、明るい肌艶、そして張り、目の輝きもクリクリと秀逸。1000m通過・62秒3のスローを二番手で構え、ラスト4F目、11秒9にピッチを上げ、ラスト3Fは11秒5-10秒9-12秒1。アドマイヤジャスタ以下が、追いすがろうとする場面で、数字通り10秒台のラップで胸を張り、四肢を伸ばし二枚腰を使いグンとばかりに加速。瞬発力と持久力の両刀が使える。

 やや短躯に見せるが、仕掛けての反応は敏捷、スタミナも問題なし。将棋の駒に例えれば、全方位に動ける“金”。遠く近くダービー当面の敵となるサートゥルナーリアの姿が視界に入ってきた。

 2着のアドマイヤジャスタは、思ったよりまだ腰も高く、クラシック仕様の一歩手前。レース構想も、勝ちに行くよりは控えてどうか。いくつかの案件を試す一戦だったように思う。【評価S/適性・芝2400m】


■アドマイヤスコール(牡・ディープブリランテ×ピンクプルメリア)

23日(土):中山9R・水仙賞(500万)/芝2200m/2分12秒5

 2歳10月の東京・芝1800mの未勝利勝ちの、1分49秒7・上り33秒5という記録があれば、ごく近いうちに、普通に2勝目は近いかな?。

 ただ、33秒5という数字のわりに、加速はゆっくり。3走目の1800m・東京スポーツ杯は、エンジンがかかったところがゴール。セントポーリア賞も、若さと元気がごっちゃまぜ。グッとギアが入ったのは残り1Fあたりからだった。

 ならば2200mに距離を延長、実戦を経験しレースに敏感にもなってきたのだろう。1000m通過・59秒5というHピッチにも、喜んで中団前を追走。マイル通過は1分35秒7-1800m通過・1分47秒7-2000m通過・1分59秒5というHペースを坂上強襲。2分12秒5という記録は、秋のセントライト記念、古馬となりオールカマーやAJCCがくるたびピックアップされる好内容だった。
11秒前後の瞬発力も要求されるGIは、もうひと伸びが効かないタイプかもしれないが、中長距離では息長く、楽しく競馬をにぎわすバイプレイヤーです。【評価B/適性・芝2400m】


■サトノフォース(牡・ディープインパクト×ビタースウィート)

23日(土):中山5R・未勝利/芝1800m/1分47秒4

 若干、腰高。新馬も二戦目もスタートで踏ん張れない。道中フラフラ、指示と反応にずれがあるぶん、勝負どころで馬群に包まれたり外に振られたりするロスが重なったが、今日は5F通過・59秒9という平均よりのスローを、チギれ加減の中団前めで構え、進路や仕掛けのタイミングをはかる余裕。

 直線手前で一息入れ、もったままで先頭。上りは3Fのレースラップは11秒台(35秒4)、自身の上りは34秒9。1分47秒4という走破タイムは、10Rの古馬1000万・冨里特別のジナンボーと0秒2差。444キロと身体を減らしたぶん、春は番組チョイスがデリケートになるだろうが、最終着地点は準オープン以上。【評価B/適性・芝1800m】


■パラダイスリーフ(牡・ディープインパクト×シルキーラグーン)

23日(土):中山6R・新馬/芝2000m/2分3秒4

 全兄ゼーヴィントはラジオNIKKEI賞、七夕賞勝ち。本馬も首差しのラインは、血統馬らしい厚みや形をしている。1000m通過・63秒1のスローにも、上手に好位につけていけ、直線入り口では大勢も決まり、しっかりと初勝利をあげた。

 ただ、まだ背中やフットワークが硬め。上り3Fのレースラップは12秒1-12秒0-12秒1。一族は総じて熟成系。急かず急がず、身体の成長にあわせ兄たちの背中を追おう。【評価D/適性・芝2000m】


■レノーア(牝・スクリーンヒーロー×レッドターキー)

24日(日):中山9R/黄梅賞(500万)/芝1600m/1分34秒5

 2歳6月の東京・芝1400mの新馬を上り33秒2でゴール前強襲。400キロそこそこの軽量馬ですが、7Fをベースに組み立てれば、2勝目もすぐかな?。
 しかし、相沢厩舎お得意の、夏の新潟ダリア賞(芝1400m)は3着。7F戦を狙って中京や関西へ遠征もしたが、掲示板あたりでジリジリ。

 ならばとマイルに距離を延長。人気のミトロジーは出遅れ、もう一頭のカルリーノはテンションが高く折り合いを欠きバフバフ。スローの2番枠、インで我慢していた同馬に、直線前がポッカリ空いた。培ってきたキャリアと我慢が、マイル勝利、2勝目のご褒美となった。【評価C/適性・芝1400〜1600m】


■ウィクトーリア(牝・ヴィクトワールピサ×ブラックエンブレム)

24日(日):中山6R・500万下/芝1800m/1分47秒9

 母は秋華賞馬、兄ブライトエンブレム(父ネオユニヴァース)は札幌2歳S勝ち、アストラエンブレム(父ダイワメジャー)はエプソムC2着。ヴィクトワールピサ産駒の本馬も、開催最終週に函館・芝1800mを、従来の記録を1秒3も塗りかえる1分48秒3をマーク。1000m通過・1分1秒3のスローとはいえ、上り3Fのラップは11秒7-11秒6-11秒6(34秒9)。GI級のエンジンを塔載しているのは一目で読み取れたが、この一族はフレームが華奢。

 レコ勝ちの反動もあったのだろうが、馬体が細くなり腰が尖り、札幌2歳S、赤松賞と凡走が続いたが、造り直しをはかり、12kg増のぶん、トモ回りがふっくら。パドックの周回もドッシリ感が増し、1000m通過は60秒9のマイペース、ラスト3Fは12秒0-11秒2-11秒4でフィニッシュ。余力残しで走破タイムは1分47秒9、この馬体を念頭に置きキープできれば、自然とGIII、GII.GIへの道が見えてくる。【評価A/適性・芝1800m】

(文中敬称略・監修:丹下日出夫)

2019年2月25日(月)

『POGの王道』でおなじみの丹下日出夫が、ダイジェスト映像とともに週末に行われた全2歳戦のなかから、今後クラシック戦線で有力になるであろう若駒たちをピックアップしてご紹介! 昨年時のレースぶりからは、本格化までにもう少し時間がかかりそう…なんて印象を覆すパフォーマンスですみれSを快勝したサトノルークス。瞬発力と持久力を兼ね備え、死角のないレースぶりを見せた自在性バツグンの同馬は、将棋の駒で例えるなら、全方位に動ける“金”!? 大将格・王将に化ける日は近いかも…(※評価はS〜Eの6段階)


■サトノルークス(牡・ディープインパクト×リッスン)

24日(日):阪神10R・すみれS(L)/芝2200m/2分13秒6

 全姉タッチングスピーチはローズS勝ち、成長曲線はやや遅め。勝ち上りはデビュー二戦目、11月24日の京都・芝1800m。モレイラが跨り1分48秒4というタイムで快勝したが、本領発揮までに、何段階かステップを踏む必要があるかもしれないなぁ…。

 なんて、三戦目に選んだのは、暮れの阪神・1800mの500万の平場。1000m通過・59秒6-マイル通過・1分35秒2という澱みのないミドルペースを経験、時計も1分47秒4に一気に短縮。この記録で、2勝目を挙げたことで、クラシック出走の最低権利は獲得した。

 考えてみれば、このローテーションは、あのサトノダイヤモンドと同じかも? (血統やシルエットは異なるが)。陣営は、それほど才能を高く評価しているのか? すみれS前の調教師やジョッキーのインタビューなど眺めていると、なるほど端々に、自信のほども見て取れる?

 まだ時折チャカついたり、幼い仕草も見せるけれど、明るい肌艶、そして張り、目の輝きもクリクリと秀逸。1000m通過・62秒3のスローを二番手で構え、ラスト4F目、11秒9にピッチを上げ、ラスト3Fは11秒5-10秒9-12秒1。アドマイヤジャスタ以下が、追いすがろうとする場面で、数字通り10秒台のラップで胸を張り、四肢を伸ばし二枚腰を使いグンとばかりに加速。瞬発力と持久力の両刀が使える。

 やや短躯に見せるが、仕掛けての反応は敏捷、スタミナも問題なし。将棋の駒に例えれば、全方位に動ける“金”。遠く近くダービー当面の敵となるサートゥルナーリアの姿が視界に入ってきた。

 2着のアドマイヤジャスタは、思ったよりまだ腰も高く、クラシック仕様の一歩手前。レース構想も、勝ちに行くよりは控えてどうか。いくつかの案件を試す一戦だったように思う。【評価S/適性・芝2400m】


■アドマイヤスコール(牡・ディープブリランテ×ピンクプルメリア)

23日(土):中山9R・水仙賞(500万)/芝2200m/2分12秒5

 2歳10月の東京・芝1800mの未勝利勝ちの、1分49秒7・上り33秒5という記録があれば、ごく近いうちに、普通に2勝目は近いかな?。

 ただ、33秒5という数字のわりに、加速はゆっくり。3走目の1800m・東京スポーツ杯は、エンジンがかかったところがゴール。セントポーリア賞も、若さと元気がごっちゃまぜ。グッとギアが入ったのは残り1Fあたりからだった。

 ならば2200mに距離を延長、実戦を経験しレースに敏感にもなってきたのだろう。1000m通過・59秒5というHピッチにも、喜んで中団前を追走。マイル通過は1分35秒7-1800m通過・1分47秒7-2000m通過・1分59秒5というHペースを坂上強襲。2分12秒5という記録は、秋のセントライト記念、古馬となりオールカマーやAJCCがくるたびピックアップされる好内容だった。
11秒前後の瞬発力も要求されるGIは、もうひと伸びが効かないタイプかもしれないが、中長距離では息長く、楽しく競馬をにぎわすバイプレイヤーです。【評価B/適性・芝2400m】


■サトノフォース(牡・ディープインパクト×ビタースウィート)

23日(土):中山5R・未勝利/芝1800m/1分47秒4

 若干、腰高。新馬も二戦目もスタートで踏ん張れない。道中フラフラ、指示と反応にずれがあるぶん、勝負どころで馬群に包まれたり外に振られたりするロスが重なったが、今日は5F通過・59秒9という平均よりのスローを、チギれ加減の中団前めで構え、進路や仕掛けのタイミングをはかる余裕。

 直線手前で一息入れ、もったままで先頭。上りは3Fのレースラップは11秒台(35秒4)、自身の上りは34秒9。1分47秒4という走破タイムは、10Rの古馬1000万・冨里特別のジナンボーと0秒2差。444キロと身体を減らしたぶん、春は番組チョイスがデリケートになるだろうが、最終着地点は準オープン以上。【評価B/適性・芝1800m】


■パラダイスリーフ(牡・ディープインパクト×シルキーラグーン)

23日(土):中山6R・新馬/芝2000m/2分3秒4

 全兄ゼーヴィントはラジオNIKKEI賞、七夕賞勝ち。本馬も首差しのラインは、血統馬らしい厚みや形をしている。1000m通過・63秒1のスローにも、上手に好位につけていけ、直線入り口では大勢も決まり、しっかりと初勝利をあげた。

 ただ、まだ背中やフットワークが硬め。上り3Fのレースラップは12秒1-12秒0-12秒1。一族は総じて熟成系。急かず急がず、身体の成長にあわせ兄たちの背中を追おう。【評価D/適性・芝2000m】


■レノーア(牝・スクリーンヒーロー×レッドターキー)

24日(日):中山9R/黄梅賞(500万)/芝1600m/1分34秒5

 2歳6月の東京・芝1400mの新馬を上り33秒2でゴール前強襲。400キロそこそこの軽量馬ですが、7Fをベースに組み立てれば、2勝目もすぐかな?。
 しかし、相沢厩舎お得意の、夏の新潟ダリア賞(芝1400m)は3着。7F戦を狙って中京や関西へ遠征もしたが、掲示板あたりでジリジリ。

 ならばとマイルに距離を延長。人気のミトロジーは出遅れ、もう一頭のカルリーノはテンションが高く折り合いを欠きバフバフ。スローの2番枠、インで我慢していた同馬に、直線前がポッカリ空いた。培ってきたキャリアと我慢が、マイル勝利、2勝目のご褒美となった。【評価C/適性・芝1400〜1600m】


■ウィクトーリア(牝・ヴィクトワールピサ×ブラックエンブレム)

24日(日):中山6R・500万下/芝1800m/1分47秒9

 母は秋華賞馬、兄ブライトエンブレム(父ネオユニヴァース)は札幌2歳S勝ち、アストラエンブレム(父ダイワメジャー)はエプソムC2着。ヴィクトワールピサ産駒の本馬も、開催最終週に函館・芝1800mを、従来の記録を1秒3も塗りかえる1分48秒3をマーク。1000m通過・1分1秒3のスローとはいえ、上り3Fのラップは11秒7-11秒6-11秒6(34秒9)。GI級のエンジンを塔載しているのは一目で読み取れたが、この一族はフレームが華奢。

 レコ勝ちの反動もあったのだろうが、馬体が細くなり腰が尖り、札幌2歳S、赤松賞と凡走が続いたが、造り直しをはかり、12kg増のぶん、トモ回りがふっくら。パドックの周回もドッシリ感が増し、1000m通過は60秒9のマイペース、ラスト3Fは12秒0-11秒2-11秒4でフィニッシュ。余力残しで走破タイムは1分47秒9、この馬体を念頭に置きキープできれば、自然とGIII、GII.GIへの道が見えてくる。【評価A/適性・芝1800m】

(文中敬称略・監修:丹下日出夫)

おすすめ番組

気に入った番組は
お気に入り登録しよう

この動画にはコメントできません

※内容が明らかになることを防止するためとなります。ご了承くださいませ